「ナイーブな人は身ぐるみ剥がされる」投資はギャンブル以外何ものでもない 森永卓郎が警鐘を鳴らす「投資依存症」[ノンフィクションベストセラー]
9月18日トーハンの週間ベストセラーが発表され、ノンフィクション・ライトエッセイ第1位は『投資依存症 こうしてあなたはババを引く』が獲得した。 第2位は『反回想――わたしの接したもうひとりの安倍総理』。第3位は『国力研究 日本列島を、強く豊かに。』となった。 1位に初登場の『投資依存症 こうしてあなたはババを引く』は森永卓郎さんの新著。昨年末にがんを公表し闘病中の森永さんだが、今年に入り3月に『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』(三五館シンシャ)、6月に『がん闘病日記 お金よりずっと大切なこと』(三五館シンシャ)、7月に『マンガ 誰も書かない「真実」 日航123便はなぜ墜落したのか』(宝島社)、そして今作と精力的に発信を続けている。今作で森永さんは政府が旗を振る「貯蓄から投資へ」の流れに疑問を呈し、「投資の本質はギャンブル以外の何ものでもない」とはっきりと述べ、“投資依存症”が日本に広がり《バブル崩壊にともなって日本中に破産者があふれてしまう》と警鐘を鳴らしている。同書では資本主義の仕組みから、バブルの発生するメカニズム、人がギャンブルにはまってしまう理由などを解説。自身の投資失敗談も披露しながら、投資依存症の治療は《投資を断ち、依存症でひどい目に遭った人との丁寧なコミュニケーションを続けること》と述べている。今年8月の日経平均株価大暴落を経験した方ならば、森永さんの主張を納得できる側面もあるのではなかろうか。 1位『投資依存症 こうしてあなたはババを引く』森永卓郎[著](三五館シンシャ) 「投資とギャンブルは違うものだ」と考えている人は多いだろう。しかし、投資の本質はギャンブル以外の何ものでもない。老後の生活資金を、NISAを使って投資信託で運用しようとしている人は、老後の生活資金を賭けて競馬や競輪をやっているのと同じだ。投資の世界も競馬や競輪と同じで、結局はゼロサムゲームとなる。お金が自動的に増えていくことはありえないからだ。そのことを本書で解説しよう。(フォレスト出版ウェブサイトより抜粋)
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