【綾瀬はるかさんインタビュー】はじめての長期休暇。作品と離れることで気づいた、本当の思い
▶私の人生を例えるなら“線路脇を走り続ける旅” 映画『ルート29』は他者と必要以上のコミュニケーションを取ることができないのり子(綾瀬さん)と風変わりな少女ハル(大沢一菜さん)、ひょんなことから始まった二人の旅を描くロードムービーです。 「人生と旅ってどこか似ていますよね。歩み続けるのも、一瞬として同じときがないのも同じで。歩めば歩むほど景色も感じ方もどんどん変わっていく。同じ仲間との関係性も5年前とは全然変わっていたりしてね。だからこそ、私はその道のりをちゃんと楽しみたいなって思うんです。究極、ゴールは関係ないというか。悩み迷うことも含め、人生も作品作りも、その過程をどれだけ楽しめるかがきっと大事なんだろうなって」 人生の過程である一日一日を大切にしたいからこそ、綾瀬さんは「今日が最後だ」と思い日々を過ごすことを心がけているそうです。 「そうなんです、心がけてはいるんです、でも、難しい、全然思えない(笑)。なので、いかに自分が楽しく、周りの人も楽しくいられるかを大事にすることにしました(笑)。シンプルだけどそれがすべてだなって思っています」 この日も、お茶目な発言で現場を明るく照らしてくれた綾瀬さん。「自分の人生を旅に例えると?」と質問したときも、返ってきたのは彼女らしい答えでした。 「なんだろう、列車に乗って旅するというより、線路脇をずっと走っている感じなのかな。もっと速く走らないと列車に抜かれる! やばい、頑張らなきゃ!って、謎の列車とずっと戦っている感じ(笑)。で、ついに疲れて歩調をゆるめはじめるんですけど……。そこで“旅人・綾瀬はるか”は気づいてしまうんですね。どうやら、私はやっぱり忙しいのが好きらしいと(笑)。映画『ルート29』の撮影も楽しかったけどやっぱり大変で。でも、その大変さや緊張感が私は好きなんだなって。だからね、これからも走り続けてしまうんだと思う。疲れたー休みたいーと思いながらも全力で、きっと(笑)」