日本株、いま大注目…! 久しぶりに「最高益」を達成できそうな「プロ厳選・カムバック銘柄5選」を実名紹介
GMOペイメントゲートウェイ(3769)
■株価(12月27日時点終値)8003円 2025年9月期はインバウンド消費の増加や企業の賃上げが追い風となる一方、物価上昇による消費停滞がオンライン決済に悪影響を及ぼす懸念はあろう。厳しい消費環境も想定されるが、中期経営計画で掲げた営業利益の年平均成長率(CAGR)25%の目標達成に向けては、大手加盟店の開拓や次世代決済プラットフォーム「stera(ステラ)」の販売を強化する方針だ。 2026年9月期には、大型案件の収益化、営業体制の高度化、製品ラインの拡充、新規事業の創出を通じて、事業基盤のさらなる拡大を目指している。4期ぶりの営業最高益(2022年9月期:347億円)を更新する期待は大きい。 日本の電子商取引(EC)市場は、欧米に比べてEC化率(売上に占めるオンライン取引の割合)が低く、同社の成長余地はまだ大きい。大手企業による販売チャネル拡充も市場拡大を後押ししていることも、成長基盤の安定化につながっている。オンライン・対面決済の堅調さや、後払い事業の利益率改善が評価されれば、株価が再評価される余地は大きいだろう。
日精エー・エス・ビー機械(6284)
■株価(12月27日時点終値)5110円 プラスチック容器を生産する主力製品「ストレッチブロー成形機」の受注が絶好調。前2024年9月期の受注高は前年比16.8%増(411億円)と大きく増加した。小ロット生産や高品質が求められる化粧品や日用品向けの容器生産には、同社製品は特に最適なこともあり、世界市場で6割以上のシェアを誇っている。 技術力と製品の柔軟性において極めて高い競争力を持つ同社製品だが、大量生産には適していないとの声もあった。しかし、最近は飲料用PETボトルの薄肉成形やデザイン性が重視されるトレンドが強まっており、少量多品種生産のニーズは追い風となっている。 さらに、同社は「ビジョンワン」という新たな制御システムを開発するなど、製造現場のデジタル化を進めている。生産効率の向上を図ったことで営業利益率は20%超え水準まで改善しており、2026年9月期は5期ぶりの営業最高益(2021年9月期:95億円)を更新する期待は大きい。株主還元については、連結配当性向40%を目標としており、配当利回り銘柄としても注目したい。 2025年は外部要因の不確実性が市場全体を覆う年となることが警戒されている。しかし、その中でも雌伏期を経て頂きに辿り着く企業への注目度は、ひときわ高まる可能性もあるだろう。
宇野沢 茂樹(証券アナリスト)