日本株、いま大注目…! 久しぶりに「最高益」を達成できそうな「プロ厳選・カムバック銘柄5選」を実名紹介
トクヤマ(4043)
■株価(12月27日時点終値)2650円 半導体向けの多結晶シリコンや歯科材料、セメントなど、幅広い化学製品を展開している。中期経営計画では、成長事業の売上高年平均成長率(CAGR)10%以上、ROE(自己資本利益率)11%以上の達成を目指し、2026年3月期に「売上高4,000億円、営業利益450億円」を数値目標に掲げている。 注目すべきは半導体関連製品の強化だ。半導体製造装置の部材に使用される窒化アルミで世界首位の地位を誇るなど、技術力の高さは同社の強みである。半導体製造プロセスの微細化が進む中ではシリコンウェハーの原料である多結晶シリコンについても、より品質の高さが求められることから、マレーシアで増産を進めている。 現在の株価水準はPBR(株価純資産倍率)1倍を大きく下回っているが、2026年3月期には8期ぶりに過去最高益(2018年3月期:361億円)の更新が視野に入ってきた。株価水準の訂正素地は整いつつあろう。
アイシン(7259)
■株価(12月27日時点終値)終値1779.5円 2025年3月期の営業利益見通しについてはトヨタ向け減産の影響で下方修正を余儀なくされたアイシンだが、パワートレイン(車両駆動系)技術では世界トップクラスの優位性を持ち、従来型のオートマチックトランスミッション(AT)に加えて、ハイブリッド車(HEV)用パワートレインユニットなど、幅広い製品ラインアップを揃えている。 2026年3月期は第5世代ハイブリッドパワートレインユニットや新型eAxle(イーアクスル:電動駆動ユニット)の市場投入による収益性の大幅な向上も期待され、8期ぶりの営業最高益(2018年3月期:2538億円)へ返り咲くことが期待できそうだ。さらに、トヨタ自動車の生産回復も追い風となり、日本や北米市場を中心とした業績拡大が期待される。 長期的には、BEV化(バッテリー電動車の普及)が進むことでAT需要の減少が懸念されるものの、eAxleや最新の回生協調ブレーキなどの高付加価値製品の成長でカバーは可能だろう。電動化に対する過度な懸念が払拭されれば、株価の再評価につながる余地は大きいと考える。