韓国大統領府、家宅捜索を再び拒否 尹氏側は内乱罪成立せずと主張
Joyce Lee Ju-min Park [ソウル 17日 ロイター] - 聯合ニュースによると、韓国当局は17日、尹錫悦大統領による戒厳令宣布の合憲性を巡る捜査の一環として、大統領府の家宅捜索を再び試みたが、庁舎内に入れなかった。大統領府が家宅捜索を拒否した。 当局は庁舎内に入るため約7時間待ったが、大統領府に捜索を拒否された。 11日にも家宅捜索を行おうとしたが、庁舎内に入れなかった。 韓国国会は14日、戒厳令宣布を巡り野党が提出した大統領に対する2度目の弾劾訴追案の採決を行い、賛成多数で可決した。尹氏は職務停止となった。 聯合ニュースによると、警察と高官汚職捜査局(CIO)からなる合同捜査団は、通話記録を入手するため大統領府のセキュリティーサービスのコンピューターサーバーにアクセスしようとしているという。 11日の家宅捜索では、捜査官は庁舎に入ることはできなかったが、大統領府は自主的に一部のデータを提出した。 警察と大統領府からは今のところコメントを得られていない。CIOはコメントを避けた。 尹氏は、弾劾訴追案の可決直後に発言して以来、公の場にはほとんど姿を見せておらず、裁判所や関係者によれば、当局や憲法裁判所は尹氏との接触や召喚ができない状況にある。 聯合ニュースによると、尹氏を支える元検事の石東炫弁護士は17日、記者団に対し、今回の戒厳令宣布は内乱には当たらないと主張。「(尹氏も憲法裁の)法廷で堂々と自らの立場を表明する」と述べた。 また、尹氏が21日の出頭要請に応じるかどうかについては明言を避け、検察、警察、CIOなど複数の機関が同時に行っている現在の捜査を合理化する必要があると述べたという。 ロイターは石氏のコメントを今のところ得られていない。 <予算を迅速執行へ> 一方、大統領代行を務める韓悳洙首相は17日の閣議で、低迷する韓国経済を押し上げるために2025年初めから政府予算を迅速に執行するよう求めた。 企画財政省によると、政府は25年予算の75%を上半期中に前倒しで執行することを決定した。