トヨタのモータースポーツ事業を担う新会社「TGR-D」って、どんな会社？
TCDのモータースポーツ事業を引き継いで独立
2024年11月20日、トヨタ車の用品事業、特装事業、モータースポーツ事業を担ってきたトヨタ・カスタマイジング＆ディベロップメント（TCD）は、新たにトヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント（TGR-D）を設立してモータースポーツ事業を移管すると発表した。トヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント（TGR-D）は2024年12月25日に設立、さっそく来季のモータースポーツ活動に入る。 【写真はこちら】オールトヨタの価値創造力と競争力を強化、モータースポーツを起点としたもっと良いクルマづくりに貢献（全8枚） トヨタ・カスタマイジング＆ディベロップメント（TCD）は、特装車やモータースポーツ活動、TRDブランド用品の企画・開発・販売、トヨタ車の開発を担っていた「トヨタテクノクラフト株式会社」、海外向け輸出車両の用品・架装や販売を担っていた「株式会社ジェータックス」、心を揺さぶるエモーショナルなアフターパーツを担っていた「株式会社トヨタモデリスタインターナショナル」の3社が、2018年4月に統合して生まれた企業。「モータースポーツ事業」「特装事業」「用品事業」を中心に、多様な業務を展開していた。 今回新たに設立されることになったトヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント（TGR-D）は、その「モータースポーツ事業」を引き継いで独立した会社で、長年にわたり、レーシングカーの開発、レースイベントの企画・運営で培ったノウハウを最大限活かし、トヨタと共にモータースポーツを起点とした『もっといいクルマづくり』の強化を行っていくことになった。 一方、トヨタ・カスタマイジング＆ディベロップメント（TCD）は、モータースポーツ事業を新会社に委ね、特装事業、用品事業を中心に事業を展開していく。
今後はトヨタ・ガズーレーシング・カンパニーと緊密に連携
今回の新会社設立の背景には、モータースポーツ事業がスーパーGT GT500クラスに参戦する車両の開発／供給、チームへの技術支援、スーパーフォーミュラ選手権へのエンジン開発／供給、レクサスRC F GT3やトヨタGRスープラGT4といったカスタマーレーシングの車両開発・製造、プラベートチームサポート、さらにワンメイクレースやラリーの開催運営、イベントの開催やサポートなど多岐にわたり、トヨタ・カスタマイジング＆ディベロップメント（TCD）の中で、とくに大きな事業となったことがあげられる。 特装事業、用品事業とモータースポーツ事業という分野の異なる事業を同じ会社で行っていたのが不思議なほどで、今後はトヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント（TGR-D）がトヨタ・ガズーレーシング・カンパニーと緊密に連携して、レーシングカーの開発とモータースポーツ活動のサポートを行いながら、オールトヨタの価値創造力と競争力を強化、モータースポーツを起点としたもっと良いクルマづくりに貢献していくことになる。 なお新会社トヨタ・ガズーレーシング・ディベロップメント（TGR-D）は、これまでTCD湘南テクニカルセンターとなっていた神奈川県足柄上郡中井町境に本社が置かれ、代表取締役社長にTRD本部TRD事業部部長を務めてきた寺尾健二氏が就任する。
Webモーターマガジン編集部
