滝行、ギャルとコラボ 「ぐんまちゃん」異色CMが話題に 30周年記念で悩める内面表現
「やんちゃ」なくまモン、「破天荒」なふなっしーに比べ、「かわいい癒やし系」のぐんまちゃんには、心に刺さるエッジが足りないのでは…。そんな指摘に応えるようなCMの展開に「ぐんまちゃんのキャラ変更か?」との思いも抱かせたが、県ぐんまちゃん推進室の答えは、「そんなことはありません」。
■変更したのはキャラではなく…
群馬県は、令和元年に就任した山本一太知事の方針で県庁内に放送スタジオを設置、インターネットを通じて職員が映像情報を制作・発信している。当初は心もとなかったが、最近は熟練度を強め、5年度の全動画再生回数は3947万回に及んだ。そのうち2000万回以上が、ぐんまちゃん関連だという。
人気動画は、3年と5年にテレビ放映されたアニメやインスタライブなどで、文字通り、ぐんまちゃんは群馬県のキラーコンテンツで、おいそれとはキャラ変更できない。変更したのは「動画の描き方」(ぐんまちゃん推進室)。
滝に打たれて内省を強めたり、宿敵の言葉やギャルの忠告に固まったりする姿は、おそらく2000万回再生された動画には見られない作り方だ。メイキング動画を見れば分かるように今回は県職員単独ではなく制作会社も絡んでいるが、最終的な方針は県側が下したという。
その狙いは「従来よりインパクトを強めて、認知度を高めたいということ。30周年でもあり次の10年、20年先を目指してということ」(同)。インパクトは強めつつ、「癒し系キャラ」は不変という。周年事業とすれば、第3弾でウエブCMは終了するのだろうか。
「それは反響などを見ながら決めるので、まだ続行か終わりかは未定です」(同)
(風間正人)