滝行、ギャルとコラボ 「ぐんまちゃん」異色CMが話題に 30周年記念で悩める内面表現
群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」の活動30周年の記念事業として第3弾まで制作・配信したウエブCMの内容が、従来のコンセプトとは異なる「悩める内面」を表現していると話題を呼んでいる。ご当地キャラの中でも「癒やし」「かわいらしさ」に徹してきたが、CMは滝行、ギャルとのやり取りなどを通じて「それだけでいいの?」と問う異色の内容となる。県では「ぐんまちゃんを、より深く知ってもらえれば」としている。 【写真】宿敵「ぐんまさん」の言葉に固まるぐんまちゃんCM第2弾 ■「ゆるいだけじゃ、きつい」 滝に打たれる第1弾は7月9日、「県宣伝部長の重責に堪えるには強い精神力が必要」とのナレーションとともに流れた。本物の滝の下、撮影スタッフの指示で位置取りをするメイキング映像もあり、再生回数は約62万5000回。 9月26日公開の第2弾は、群馬県出身の俳優・中村俊介さんが、きつめのメークで後輩で宿敵役の「ぐんまさん」にふんして登場。メーク以上に「先輩、この先、ゆるいだけじゃ、きついっすよ」のセリフと、その言葉に固まるぐんまちゃんの映像が面白い。こちらもメイキング映像あり。再生回数約24万回。 最近、テレビドラマで再注目のギャルと絡む第3弾は10月31日公開。こちらもキャラクターへの注文で、「今、チヤホヤされるのって、弱みを見せるキャラなの。あんたからはまだプライド、感じるんだって。捨てなよ、そんなもん」とくる。最後に「頑張れよ、群馬代表」と言われ、ハッと振り向く、ぐんまちゃん。再生数は約13万回(いずれも11月11日現在)。 ■知名度、好感度は第2集団 「ゆるキャラ」が商標登録された平成16(2004)年から、さらに10年さかのぼる6年、ぐんまちゃんは群馬県で開催された第3回ゆうあいピック(全国知的障害者スポーツ大会)のマスコットキャラクターとして産声をあげた。以来30年、活動歴は長く、24年に県宣伝部長に就任、2年後、ゆるキャラグランプリを獲得し全国区となった。 とはいえ、日本リサーチセンターによる今年の全国キャラクター調査を見ても、後発のくまモン(熊本県、動開始22年)、ふなっしー(千葉県船橋市、同23年)のトップグループを追う第2集団の一角といった位置づけで、昨年までと変わらない。