古民家ホテル、白峰に活気を 2棟の竣工祝う、2日利用開始
白山市白峰の住民有志らでつくる会社「YOSITAI(よしたい)」が空き家2棟を改修した「古民家ホテル」の竣工祝賀会が1日、同所で行われた。関係者は、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の街並みが広がる白峰で宿泊拠点の誕生を祝い、交流人口増加に期待を寄せた。2日から利用を開始する。 長く衣料品店などとして使われた家屋がホテル「ゆう棟」に、重伝建の「保存すべき建物」に選定されている家屋が「せんにょも棟」に生まれ変わった。能登半島地震後、被災地から譲り受けた輪島塗の皿やお重、調度品なども活用する。 「ゆう棟」で行われた祝賀会では、山口隆社長(白峰観光協会長)が「白峰の価値を見直し、地域の歴史や文化、なりわいを持続する力にしたい」とあいさつし、田村敏和市長、澤田昌幸市議会副議長らが祝辞を述べた。 YOSITAIは11月と来年1月、両ホテルのモニターツアーを行う。来年には「ゆう棟」の隣の空き家を改修し、地域の交流スペースと宿泊を兼ねた3棟目のホテルを整備する。村井徹共同代表は「宿泊者と住民の偶発的な出会いも大事にし、白峰ファンを増やしたい」と述べた。