【解説】イワシ大量死“処理水が関係”? ニセ情報も 英大衆紙まで…どう対応?
日テレNEWS NNN
今、北海道で起きている大量の魚が打ち上げられる事態。福島第一原発の処理水が原因であるかのような記事を、イギリスの大衆紙が配信しました。さらにSNSには、魚が打ち上げられたアメリカの海の映像を『フクシマウオーター』とする“ニセ情報”も…。
■大量死と“処理水” 英大衆紙「放出の3か月後」
有働由美子キャスター 「北海道函館市の海岸に7日、イワシやサバなど1000トンを超える魚が打ち上げられ、ニュースになりました。12日も回収作業に追われ、すべて終えるのに2週間ほどかかるといいます。この話で今、腹立たしいことが起きていまして…」 「それが、イギリスの大衆紙『デイリー・メール』が配信した記事。タイトルは、『死んだ魚が日本の海に漂着。福島の処理水放出の3か月後』となっていて、福島第一原発と函館の位置関係を示す地図までつけています。まるで魚が死んだのは処理水が原因であるかのように印象づけているんですよね」 小野高弘・日本テレビ解説委員 「この記事の内容について、日本政府は『科学的根拠がない』と否定しています。ただ、デイリー・メールは記事をSNSにも投稿しています。TikTokだと150万回以上も再生され、5万6000の『いいね』、3000以上のコメントがつきました」 「どんなコメントかというと『曲がったメディアを信じるなよ、みんな』とちょっと冷静な感じもするものもあれば、一方で『汚染水放出で魚が死ぬということ?』『核の魚?』と、記事を信じたようなコメントもあります」 有働キャスター 「なんかちょっと嫌なコメントが広がっていますね…」
小野委員 「これだけじゃないんです。今月、Xに投稿されたものなんですが、打ち上げられた大量の魚の映像とこんな説明が書かれています。『北日本の海岸』、そして『フクシマウオーター』。でも実はこの映像自体、日本じゃないんです。元の映像はアメリカのFOXテレビが報じたもので、テキサス州の海に打ち上げられた魚の映像でした」