「まるで脅しのようなやり方だ!」…確認作業では隣のマンションと取り間違え「世田谷・違法高級マンション」でこだまする住民らの「悲鳴」
東急不動産との一問一答
―一連の施工不良についてご見解をお聞かせください。 「建物の構造については専門的な分野になり、またマンションの検査は東急建設が行っております。ただ、施工不良に関しては我々も把握はしております。それに対して住民の方々や周辺の方にご迷惑をおかけしているのは確かなことです」 ―施工不良の原因についてお聞かせください。 「原因については施工を担当した東急建設が調査を行っていると認識しております。もちろん発注側の我々にも責任はございますが、具体的になぜ発生したのかという点については東急建設が調査、解明しているところです。これまでにも調査報告は上がってきておりますし、当然ながら様々な関係機関にも東急建設側が説明を行っていると思います」 ―2006年に「構造確認を行った」との文書を組合に送付したが、実際には隣のマンションと取り違えて確認を行っていたのは事実でしょうか。 「文書は弊社が出したもので間違いありません。そのように住民の方にご説明したのは事実です」 ―真北のズレの原因についてお聞かせください。 「原因については調べていました。東急建設も設計管理は別の会社に発注しておりましたので、そこで原因究明がなされていたと思います。当時、測量された方が亡くなっているのは事実です」 ―建て替えから一転、取り壊しとなった理由についてお聞かせください。 「建物が完全に安全ではないということで、住民の方々には2021年4月以降で一度、仮住まいに退去いただいております。その調査のなかで建て替えをする際に真北のズレが見つかり、その問題を是正して新しく設計をすると49戸の建物が建たないという状況になりました。元のような大きな建物に戻せないということで、どなたが戻って、どなたが戻らないといった住民の方のなかの不公平が生まれかねないと考えています。 現在、マンションは補強を行っておりますが、違法建築状態であるものを我々としては早く解決したいと思っておりますので、建て替えから買い取りに変更しました。なぜ買い取り期日を設けているかについては、すでに49戸のうち、30戸以上は買い取りが決まっております。残りの住民の方にも当社の提案にご納得いただけるよう個別で交渉しております。そのなかで早めに買い取りを決めて頂いた方と現在も仮住まいに住んでいらっしゃる方もいます。そこで住民のなかでの不公平が生まれる可能性がありますので、期限を切って交渉させていただいているのが現状です」