日鉄物産システム建築、23年度売上高最高の322億円。大型2階建てニーズに対応
システム建築事業を展開する日鉄物産システム建築(社長・生井敏夫氏)は23年度の売上高322億円(前年同期比23・5%増)と過去最高を更新した。拡大する2階建てニーズに対応可能な充実した商品ラインアップで東北、東関東、九州の3地区で過去最高となった。受注高は278億円(同12・6%減)で、24年度は受注および売上高280億円を目指す。 23年度の受注棟数は239棟、受注床面積は42万平方メートルで、1棟当たりの平均床面積は1746平方メートルだった。平屋専用規格型システム建築「ティオ」、規格進化型システム建築「ネオ」および平屋・2階建ての自由設計型システム建築「トレオ」と独自の「スミシスシリーズ」3商品で建築主の要望に幅広く対応している。 直近では2階建てのニーズが拡大しており、23年度の受注割合は棟数ベースで全体の26%、床面積で32%を占めた。大型2階建て建築物については従来対応が難しかったが、22年度から販売を開始した「ネオグリッド」で対応可能となり、順調に拡販している。 システム建築は安定した品質と低コストに加え、基礎からシステム化した現場施工の省略化による短工期の実現など「2024年問題」にも最適解を提供できる。同社では従来から設計事務所やゼネコンに高く評価されている地域密着型の営業体制や会員と連携したビジネススタイルを継続し、厳しい建築需要環境の中で受注拡大を図っていく方針。