中学受験のプロが明かす「良い塾」と「ダメな塾」を見極めるポイントとは? 塾選びで失敗しないために知っておくべきこと
中学受験生を対象とする進学塾は全国各地にあり、とりわけ、首都圏にはその数が集中しています。それでは、「良い塾」と「ダメな塾」はあるのでしょうか。中学受験専門塾『スタジオキャンパス』代表の矢野耕平先生は、「長年続いている塾で、誰にとってもダメな塾なんて存在しない」と口にしながらも、塾の見極めに必要なチェックポイントを紹介してくれました。 【あわせて読みたい】「頭のいい子には3タイプいる」教育のプロが明かす、偏差値65以上の“成績トップ層”の実態
塾は「お手軽」に起業できる業種
塾はお手軽に起業できる業種です。講師がいて、部屋があって、机や椅子、ホワイトボードや黒板、パソコンやプリンターがあれば、すぐに始められます。塾は大量の在庫をかかえる必要もなければ、塾講師に特別な免許など要りません。だからでしょうか、毎年のようにたくさんの塾が誕生します。でも、長く存続するのは案外難しいのです。わたしの塾、スタジオキャンパスの自由が丘校・三田校の周辺にも数多くの塾がありますが、新たにできた塾のある一方、消えていった塾が幾つもあります。 ですから、設立したばかりの塾は、いったん疑ってかかることが大切です。もちろん、わたしたちの塾がそうであったように、どこの塾だって創業期はあります。こういう新興の塾を考える際は、ちゃんとした理念、そして、それを具現化するための教材や年間予定はしっかり決まっているか、生徒は集まっているか……そんなところを確認して、その後の存続を占うことが必要です。 言い換えれば、創業して5年、6年……そんなふうに存続している塾で「誰がどう見てもダメな塾」などほとんどないと考えます。 先日、このwith classで「価値ある学校とは何か」についての記事を公開しました。そこで言及した学校と同じことが塾にも適用できます。つまり、「万人が満足できる塾」などなく、反対に「万人にとって良くない塾」もないのです。塾とは結局は「人と人との関係性」に帰結します。わたしたちスタジオキャンパスもこの点は同様です。「万人が満足できる塾」を目指してはいるものの、現実的には「合わない」と感じる人もきっといるでしょう。