村田ドーム決戦消滅もミドル級世紀の再戦の判定に論争?!第3戦の可能性も
ガーディアン紙によると、ゴロフキンのトレーナーのアベル・サンチェス氏は「判定結果に文句は言えないが、3度目の戦いが保証できるだけの僅差だった」とコメント。ゴロフキン自身も「正しい条件の下であれば第3戦をやりたい」と訴えたという。 同記事は、「この2試合で戦前不利とされてきたアルバレスは、ほぼ確実に優勢とされるだろう3度目の戦いから引き下がることはしない」と紹介。「もし、(ファンの)みんながもう1戦を望むのであれば、また戦うだろう」と、第3戦を受けて立つことを断言したアルバレスの談話を紹介している。 米国の権威あるリング誌は「アルバレスが得意としたコンビネーションは、上に打ち込んだ右と合わせて放ったボディーへの左のフックだった。彼は後ろに下がるよりも打ち合いを選び、パンチのスピードに大きな差をつけた賢い戦略を取った。彼は殿堂入りを運命づけるだけのキャリア最大の勝利をつかんだ」と賞賛した上で、「アルバレスはすべての賞賛に身を沈めることができるが、そう時間をかけずにボクシングの伝説の三部作として築き上げられる第3章でゴロフキンともう1度顔を合わせる必要がある」と、第3戦を行うべきだと主張した。 だが、一方で第3戦の実現に否定的な見方もある。 インディペンデント紙は12月に予定されているアルバレスの防衛戦の相手がレミューになる可能性が高いことを伝え、第3戦の可能性に「今は交渉のすべてがアルバレス側にあり、彼とゴールデンボーイ社が恐るべきカザフスタン選手(ゴロフキン)ともう1戦をする決断をするかには不安がある」と否定的な見解を報じた。 Boxing News24は、「対戦後、28歳のアルバレスはファンの声に耳を傾けて、ゴロフキンが望むのであれば第3戦を戦う意向を見せた。残念ながら1日が経過したが第3戦を望むファンの声はそこまで多くはない。ファンは第3戦を見たくないようだ」と、SNS上の反応を紹介した。 SNSでの平均的な意見としては「ゴロフキンはアルバレスには判定で勝利することは、今後もないだろうから、先へ進むべき」というものだったという。 ただ、「これでアルバレスのプロモーターのゴールデンボーイがゴロフキンのプロモーターK2と、第3戦へ向けた話し合いを持つことを遮ることにはならない。両スター選手が、ビッグマネーをもたらす対戦の選択肢は限られている。アルバレスは、村田諒太、ジャーモール・チャーロ(28、米国=WBC暫定王者)、セルゲイ・デレイビャンチェンコ(32、ウクライナ=IBF王者決定戦出場)、ビリー・ジョー・サンダース(29、英国=WBO王者)、ダニエル・ジェイコブス(31、米国=IBF王座決定戦出場)といったミドル級トップの選手が相手では、ビッグマネーの対戦とはならず、彼らに負ける可能性もあるだろう。サンダース、チャーロ、ジェイコブスとの対戦はアルバレスにとって分が悪そうだ。彼らはより長身で若くスピードとパワーもある」と説明。ビジネス面と、勝敗の可能性の行方を加味すると、第3戦の可能性が出てくることを示唆した。 いずれにしろ村田が、頂上決戦にたどりつくためには、来月20日のブラントとのラスベガス決戦で、勝利はもちろん、インパクトのある内容で存在感をアピールしなければならない。これも運命。東京ドーム決戦は一旦、消滅したが、村田には運命と向き合う強さがある。