巨匠コルビュジェも才能に嫉妬!?世界が注目する女性建築家5選!
現代に残る名建築や、近年の公共作品にいたるまで世界・国内のさまざまな建築作品のなかで女性建築家の活躍が見られます。その時代に貢献し世界が注目してきた女性建築家5名をご紹介します。 【写真集】時代を超えて世界が注目してきた女性建築家を厳選!
アイリーン・グレイ(1878~1976年)
巨匠ル・コルビュジェが嫉妬したともいわれる才能をもつアイリーン・グレイは1878年アイルランドで画家の娘として生まれました。若い頃から芸術への関心が高くパリで美術を学んだのち、デザインと建築に力を注ぐように。1922年にはパリにギャラリー兼ショップ「ジャン・デゼール」をオープン。当初は華美なアールデコのアイテムを扱っていましたが、その後はモダニズムのミニマルなものも取り入れるようになりました。 彼女の代表的な建築作品は、1927年から1929年にかけてフランスのロクブリュヌ=カップ=マルタンの海辺に建設された別荘「E-1027」です。
シャルロット・ぺリアン(1903~1999年)
フランス・パリ出身のシャルロット・ぺリアンは、ル・コルビュジエと彼の従兄弟のピエール・ジャンヌレと共に協働していました。ペリアンはコルビュジエの自然と共生する機能的な空間に関する考えの多くに共感。数々の建築や家具を残しています。彼女の代表作は、ペリアンがフランスのスキーリゾート地サヴォアのために設計した集合住宅「L'Arcs 1800」。
リナ・ボ・バルディ(1914~1992年)
現在でもブラジルで愛されている建築家リナ・ボ・バルディ。イタリアで生まれ、ローマで建築を学んだ後ミラノに移り、建築家のジオ・ポンティとデザイン雑誌を手掛けます。第2次世界大戦後に南米に移りデザイン事務所を再開すると、夫と共同でデザイン雑誌『Habitat』を創刊。サンパウロ近郊の熱帯雨林のなかに立つ彼女の家「カサ・デ・ヴィドロ」をはじめ、公共建築や個人の建築物を数多く手掛けました。
ザハ・ハディド(1950~2016年)
イラクのバグダッドで生まれたザハ・ハディド。幼い頃から絵や数学など才能を発揮した彼女は、大学で数学を専攻するものの、次第に建築への熱量が高まり、ロンドンの建築専門大学に進学。卒業後に所属した事務所で独創的な建築理論に触れて自身のデザイン哲学を確立すると、1980年に自身の建築事務所「Zaha Hadid Architects」を設立。2004年に「建築のノーベル賞」といわれるプリツカー賞を女性で初めて受賞しました。 前衛的な建築は世界のあらゆるところで見ることができます。
林 雅子(1928~2001年)
女性建築家の草分け的存在、林 雅子は1928年北海道に生まれました。日本女子大学で学んだ後、東京工業大学清家清研究室在籍。その後、1958年に中原暢子さんと山田初江さんと共に女性3人による「林・山田・中原設計同人」を設立。1981年女性として初めて日本建築学会賞受賞しました。