FA宣言の阪神・原口文仁が残留会見 娘「タイガースのユニホームを着ているパパが見たい」 岩崎からは「よっしゃ!!」のスタンプ
国内フリーエージェント(FA)権を行使して阪神残留を決断した原口文仁内野手(32)が13日、兵庫・西宮市内の球団施設で会見し、「納得して、いまの決断に至った。来年16年目で、新しいスタート」と晴れやかな表情で表明した。900万円アップの年俸4000万円の単年契約で合意。右の代打の切り札は、スタメン奪取も目指しながら「与えられたポジションでチームに貢献していく」と来季を見据えた(金額は推定)。 【写真】虎風荘に入寮したときの原口。初々しい! 固めた意思を胸に据えて、会見場へとやってきた。FA権を行使していた原口が導き出した答えは残留―。甲子園で放つ打球のように、真っすぐな思いを言葉にした。 「自分の中で納得をして、いまの決断に至った。気持ちはもう来年に向かっている、という感じです」 今季は大山の不調時に4番を任されたこともあったが、主に代打で52試合。出場機会を求めて11月13日にFA宣言した。熟考を重ね、腹を決めたのは前日12日の午後6時ごろと、1カ月にわたって悩み続けた。その間、周囲の〝慰留〟は感じていた。自宅に帰れば、まな娘は「タイガースのユニホームを着ているパパが見たい」と言ってくれる。さらにファン感謝デーでは大声援を受けるなどし、「みなさんの思いというのはすごく伝わっていた」と虎党の声も耳にしていた。 その末に選んだのが、慣れ親しんだタテジマ。「プロ野球選手としてまたひとつ、すごく貴重な経験を積み重ねることができた」とこの期間は野球人生の中でも意義深い期間となった。 球団からは「みんなで優勝しよう」「みんなでまたハワイに行こう」と言葉をもらい、メッセージを送った同世代の仲間からも、岩崎からはLINEで「よっしゃ!!」のスタンプ一つが届いた。大山も同じくFA宣言後に残留を決め、一塁のポジションを争う状況は同じ。だが、スタメンでの出番を求める姿勢、それをつかみ取るために努力することは、今後も変わらない。 「野球人としてそういう気持ちを持って準備をしていくのが当たり前。パッと出たときに結果を残さないといけないと思うので、与えられたポジションでチームに貢献していく気持ちです」
虎一筋となる16年目へ。原口のすべてをぶつける。(須藤佳裕)