写真：ケータイ Watch

　NTTドコモは、NTTおよびエリクソンと進めている第6世代移動通信方式（6G）に向けた実証実験において、実在する都市をデジタルツイン技術を用いて仮想空間上に再現し、仮想空間上で通信速度などの評価を行う実証実験を国内で初めて実施し、通信性能のリアルタイム評価・可視化に成功した。 【この記事に関する別の画像を見る】 　今回の実証実験では、6Gの実証実験で使用する実際の基地局の一部を用いて、信号の処理装置と受信処理をリアルタイムに行いつつ、デジタルツインで再現された仮想空間上の都市における基地局と携帯端末間の電波伝搬チャネルをリアルタイムに計算し、送信信号から受信信号を生成した。 　仮想空間上に建物や道路のデータベースなどを用いて都市を再現し、都市内のアバターを動かすことで、現実空間での検証を行わずに、仮想空間上でリアルタイムに無線性能の評価・可視化ができるという。 　今回は、エリクソン本社があるスウェーデンの街並みを仮想空間上で再現し、通信速度やビームIDなどの指標を測定することで実証実験におけるデジタルツイン技術の有用性を確認した。 　今後、7～15GHzの周波数帯における実証実験の評価に向けて準備を進めるとともに、実際に電波を発射して実験装置を用いて実証実験を進めながら、その結果とデジタルトライアルの結果を比較し、デジタルトライアルの有効性や課題について明らかにしていく予定という。