中国で「空飛ぶクルマ」競争がはや過熱、「低空経済」当局後押し 計画に見切り発車も
当局の後押しもある。中国政府は今年を「低空経済商業化元年」とし、広東省や広州市はそれぞれ関連の目標を発表。小鵬匯天は今夏、広州市政府系金融機関などから1億5千万ドル(約230億円)の融資を受けた。中国国内の低空経済の市場規模は26年に1兆元(約20兆円)を超すとの推計もある。陳氏は「わが社は個人向けにも販売し、公共部門中心の億航智能とは市場が異なる」と将来の〝住み分け〟の見通しまで語った。(広東省広州 田中靖人)
空飛ぶクルマ 次世代の空の移動手段。「クルマ」は例えで、道路を走る機能はないものが主流。経済産業省は電動化、自動化、垂直離着陸などの運航形態で利便性の高いものを想定する。大型の無人機や小型ヘリのような外見のものが多い。日本では来年の大阪・関西万博での商用運行が見送られ、デモ飛行が予定されている。