【NFL】3勝0敗ながらも「まだ良いプレーができていない」とチーフスQBマホームズ
シーズン第3週でマホームズは通算77勝目を達成し、先発した最初の100試合で最も多くの勝利を挙げたQBとなった(これまでの記録はトム・ブレイディの76勝)。
相手ディフェンスがビッグプレーを防ぐために後方に下がっていたため、日曜日の試合でマホームズは短いパスを多用せざるを得なかった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、39回のパスアテンプトのうち28回は飛距離が10ヤード未満で、そのうち22回のパスを成功させて143ヤードとタッチダウン2回を記録。一方、10ヤード以上のパス成功はわずか8回中4回で、74ヤードとインターセプト1回という成績に終わっている。
今シーズン、チーフスのオフェンスが苦戦している理由の一つに、タイトエンド(TE)トラビス・ケルシーが爆発力を欠いている点が挙げられる。ケルシーはこの試合で5回のターゲット中4回をキャッチして30ヤードという記録にとどまっており、シーズン通算でもキャッチ8回で69ヤードしか稼げておらず、タッチダウンはまだ決めていない。
ケルシーの控えめな活躍について尋ねられたマホームズは、「他のチームが信じられないくらいトラビスのことをリスペクトしている」と切り出し、こう続けた。
「それに値する選手だからこそだが、彼を起用するプレーコールは多いのに、いつも2、3人が彼をマークしているんだ。彼も状況は理解している。彼の素晴らしいところは、自分の活躍よりもチームの勝利を最優先に考えていること。彼がオープンになった時には、できる限りボールを出そうと思っている。その一方で、ラシーが活躍すればするほど、ランゲームがうまく回る。あとはWRゼイビア・ワーシーが絡んでくれば、トラビスももっと自由に動けるはずだ。今は相手チームがトラビスを必死に止めようとしているから、その分他の選手がオープンになりやすい」
オフェンスが本来のリズムをつかむまでには時間がかかるのは珍しいことではない。少なくとも、2年連続スーパーボウルチャンピオンのチーフスは、マホームズとヘッドコーチ(HC)アンディ・リードが2024年に向けた戦略を模索している間にも、着実に勝利を積み重ねている。