日本ハム・細川 凌平はセンスの塊だ! 智辯和歌山時代の驚くべき“裏話” 強烈なプロへの思い、高い思考力、圧巻のスピード!【主筆・河嶋宗一コラム『グラカン』vol.5】
秀逸なバットコントロールを支える思考力とセンス
細川選手のもう一つの武器は秀逸なバットコントロール。2年夏の甲子園では明徳義塾戦の本塁打を含む14打数6安打の活躍。2年秋の近畿大会では7打数4安打の活躍。速球投手、技巧派投手、どの投手にも対応をしていました。なぜいろんな投手にも対応ができるのか。理路整然と、自分の考えを語ってくれました。 「野球は打者主導ではなく、投手主導で始まるスポーツだと思っていますので、相手が投げるボール、軌道に対して、それに合わせて、自分のバッティングをどう表現できるかが大事だと思っています。自分のバッティングをするという表現はありますが、僕の場合、どうしても打者は受け身になるので、投手に対してどう合わせるかというのを大事にしています」 細川選手が最も大事にしていたのが「タイミング」。自分の考えをしっかりと動作として表現できる打撃技術の高さがありました。 そしてインタビューの締めでは高卒プロへのこだわりを語ってくれました。 「高卒プロ入りは夢ではなく、目標なんです。それは小さいときからずっと描いていたビジョンでしたし、それは絶対ぶれてはならないと思いました。そういう思いをもって日々の練習に取り組んできました」 夢ではなく、目標。その先の活躍も描いていた細川選手。その後、新型コロナ感染拡大の影響で甲子園が中止となり、細川選手はセンバツ出場校による交流戦に出場し、最後の夏は甲子園で締めました。20年のドラフトでは4位指名を受けた細川選手は、1年目から一軍の試合に出場。 昨年は60試合出場で、97打数21安打、1本塁打、10打点。投手、捕手以外の7ポジションを守った俊足のユーティリティプレイヤーとして活躍。今季も一軍キャンプメンバーとして帯同しています。 着実に結果を残している細川選手は自分の目標に対して真摯に取り組み、そして走攻守すべてにおいて自分の動きを忠実に表現できるセンスの高さがあります。 新庄剛志監督になってから3年目。一歩ずつ積み上げて、高校時代に魅せたセンスの高さを実感させるプレーを常に発揮することを期待しています。