ふるさと納税「見直し検討」で大阪・泉佐野市が会見(全文1)幅広く議論を行い納得できるルールを作るべき
航空会社のポイントを返礼品に
泉佐野市のふるさと納税、なぜ人気かと申し上げますと、やはり商品の、返礼品のラインナップが非常に多いというようなところが特徴というふうに考えております。泉佐野市のこれ、さかのぼりますと2008年の創設以来、4年間の経緯なんですが、このような状況でした。2011年に至りましてはわずか600万円というような状況でございました。この際に就任された現在の市長の千代松が、ふるさと納税に力を入れようということで、2012年の7月に泉州タオル1品しか返礼品がなかったんですけど、これを選択できる形ということで、19品に増えました。そのときにラインナップしていたのが、泉州タオル、水ナス、タマネギ、キャベツ、ワタリガニのかに飯などでございました。その翌年、さらに19品から、はい。はい、19品から30品に、また、返礼品を増やしてございます。こういった取り組みのかいがありまして、寄付額が4600万円程度にまで伸びました。 ただ、一方でこういった言葉が出てきたんですけども、肉、米、カニという三種の神器、こういった返礼品を用意する自治体に寄付が集まるというような状況がございまして、いわゆる特産品資源の豊富な町、そうでない町に格差が生じてまいりました。それで、われわれ、これに危機感を感じましたので、いろいろなアイデアを持ち寄って返礼品を開発していこうと、開拓していこうというような取り組みを始めました。その1つがピーチポイントの返礼品の導入でございます。 これには寄付を獲得するというような目的もございましたが、ふるさと納税で関空を元気に、低迷していた関空を応援するという意味もございまして、利用率を上げていこうというような取り組みでもございました。このピーチポイントの取り組みですけども、予想以上に相乗効果がございました。これ、一番左が2013年、4600万円と申し上げた年なんですが、この年はピーチポイントはやっておりませんでした。その翌年ピーチポイントが始まりまして、このピンクの部分なんですけども、ピーチポイントだけが返礼品として選ばれたわけではなく、残りの6割は地元の産品が選ばれたというような状況でございました。 ここでわれわれ気付いたんですけれども、こういった三種の神器、ほかの自治体の三種の神器に対抗するにはこういったキラーコンテンツが必要なんじゃないかというふうに考えました。もう1つは、返礼品の種類を増やせば寄付額も並行して増えていくと。で、最後にパイを拡大すれば、ついで買いで地元産品、先ほど申し上げたように、地元産品にも需要が高まるというようなことを学びました。それで2014年にはさらに、30品から170品に増やしました。現在では40のカテゴリー、1000種類の返礼品というものがございます。 それで本市の実績でございますが、下から2013年から順に、4600万円、4億7000万円と増えまして、昨年135億ということで、段階を踏んで、6年掛かってここまで積み重ねてきたというようなことでございます。