米株式市場の次の痛み、大型テクノロジー銘柄の下落か-BofA
(ブルームバーグ): テクノロジー大手が米株高をけん引し続けると見込んでいる投資家は、他のセクターが遅れを取り戻し始める際に厳しい状況に置かれる可能性があると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらが予想した。
マイケル・ハートネット、エリヤス・ガロウ両氏を含むストラテジストは、上昇銘柄の裾野が広がり成長株に対してバリュー株がアウトパフォームすれば、投資家にとって次の「ペイントレード(痛みを伴う取引)」になる恐れがあるとリポートで指摘。このほか、米国株の下落や投資適格級債券のスプレッド拡大などが短期的に起こり得る痛みだと、ガロウ氏が電子メールで説明した。
BofAのストラテジストは株式に対し昨年は全般的に弱気だったが、S&P500種株価指数を過去最高値に押し上げた今年の上昇についてはより中立的な姿勢をとっている。この上昇を主導したのはテクノロジー大手で、最近も半導体大手エヌビディアの好決算が一段高をもたらした。ゴールドマン・サックス・グループのプライムブローカー部門が今週発表したデータによると、米大手テクノロジー企業株へのヘッジファンドのエクスポージャーは過去最高を記録した。
一方、S&P500バリュー指数の年初来上昇率は4%に満たず、成長株指数の15%上昇を大きく下回る。時価総額の大きいテクノロジー大手の影響を薄めたS&P500均等加重指数はベンチマークに対して、2009年以降で最も割安な水準で取引されていることをブルームバーグがまとめたデータは示している。
原題:BofA Says Drop in US Tech Could Be Next Pain Trade for Equities(抜粋)
--取材協力:Thyagaraju Adinarayan.
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Sagarika Jaisinghani