先端半導体材料に200億円投資、静岡・大分の拠点に 富士フイルム
富士フイルムは30日、先端半導体材料の開発・生産を行う静岡と大分の両拠点に約200億円を投じ、設備を増強すると発表した。最先端半導体の生産に欠かせない極端紫外線(EUV)向けフォトレジストなどを強化し、半導体材料事業の拡大につなげる狙いだ。 【関連写真】26年春の稼働予定で大分拠点にも新棟を建設 半導体材料事業の中核となる富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(横浜市港北区)の静岡と大分にある開発生産拠点を増強する。 静岡拠点では、EUV向けフォトレジストといった先端レジストや、イメージセンサー用カラーフィルター材料などの「ウエイブ・コントロール・モザイク」の開発と生産、品質評価機能を強化する。約130億円を投じ、新棟を建設する予定で、新棟内にはクリーンルームを設置して最新の検査装置を導入する。2025年秋に稼働する予定だ。 大分拠点では、半導体製造プロセスの基幹材料のポストCMPクリーナーの生産設備や検査装置を導入し、生産能力を高めていく。約70億円を投じて新棟を建設し、稼働後は大分拠点での生産能力を約4割拡大させる。設備増強でポストCMPクリーナーの安定供給を実現する計画。稼働は26年春を予定している。
電波新聞社 報道本部