面識のないカブス・今永昇太に… ソフトバンクのルーキー前田悠伍の驚きの行動力 弟子入りを決めた理由
ソフトバンクの前田悠伍(19)が28日、福岡市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1000万円でサインした。(金額は推定) ■ドラ1ルーキーが初更改【27日の契約更改一覧】 大阪桐蔭高からドラフト1位で入団。球団から特別育成プログラムを組まれ、倉野信次投手コーチ(チーフ)兼ヘッドコーディネーター(投手)らと二人三脚でルーキーイヤーを戦った。ウエスタン・リーグでは12試合で4勝1敗1セーブ、防御率1・94の好成績。10月1日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)で1軍デビューを果たしたが、3回6失点と結果を残せなかった。「一番は学びの1年間と思っていた。いい経験も悔しい経験もできた。野球以外の面でも学ぶことが多かったのでトータルして勉強できた年だった」と振り返った。 悔しい1軍登板を経て、行き着いた答えは真っすぐの強化だった。 「初登板で一番感じたのはストレートの物足りなさ。球速はもちろん、強さもそう。真っすぐを上げていかないと自分が得意としているチェンジアップも効いてこない。一番は出力アップというところに執着して、このオフシーズンを過ごしたい」 そのために最適な自主トレ先を考えた。行き着いた答えは「今永さんとやらせていただくことになりました」だった。今季、米メジャー・カブスで15勝を挙げた今永昇太とは面識もない。「大阪桐蔭の一学年上の(DeNAの)松尾(汐恩)さんを通してつないでもらいました」。1年目のオフから自分で働きかけ、メジャーリーガーとの自主トレを実現させた。直接の電話も「まだしていないですけど、12月にはすると思います」。この行動力は並大抵のルーキーではない。 「真っすぐというのを考えた時、僕は今永さんが一番に挙がった。同じ左ピッチャーとして、メジャーで活躍されている選手。いろんなものを吸収して、自分も活躍できるようにいいものを盗んできたい」 同じ左投手では、今季限りで引退した和田毅さんに弟子入りすることもできた。他の右投手も頭には浮かんだという。「和田さんのところも考えました。和田さんのところは(人数が)多い。そこでいろんな方から刺激をもらえるかなと思ったけど、多い分、1対1で教えてもらうというのは少人数に比べれば、少なくなると思う。それだったら今永さんと少人数でやる方がいいかなと思いました」。現状、4人で行うという今永の自主トレを選んだことには明確な理由付けもあった。 今季は特別育成プログラムの元、制限もかけられたが、来季は横一線の勝負に加わっていく。「2月1日から勝負してもらうと言われているので。12月、1月が大事になってくるので準備はしっかりとやりたい」。現役メジャーリーガーの教えを請い、高卒2年目から開幕ローテーション入りを目指す。(小畑大悟) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社