瀕死の「24時間テレビ」を救った「やす子」と「水卜アナ」の“大移動” 日テレ関係者は「これで来年も放送できる」
今年の「24時間テレビ」(日本テレビ)が終了した。さまざまな問題を抱える中での放送だったが、結果をどう見たか。日テレ関係者に解説してもらった。 【写真】「性的な加害を想起させかねない」と炎上! 昨年の24時間テレビ「なにわ男子」の“幼少期ポスター” ***
デイリー新潮は8月31日配信の「『24時間テレビ』恐るるに足らず? 他局が強力ラインナップをぶつけた今年の裏番組 テレ東は元ジャニーズ『二宮和也』起用の大胆さ」で、「24時間テレビ」の裏で他局が特番を組み、牙をむいていると報じた。 史上稀に見る逆風の中、「24時間テレビ」の平均視聴率は、世帯12・5%、個人7・5%を記録した(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)。日テレ関係者は言う。 「昨年の平均視聴率は、世帯11・3%、個人6・6%でした。これはチャリティーマラソンやテーマ曲『サライ』が生まれた1992年以降で最低の数字でした。昨年の放送後には系列地方局の幹部局員による募金の着服が発覚、ジャニー喜多川氏による性加害が社会問題化したため、毎年、メーンパーソナリティーを務めていた旧ジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)のタレントの起用もままならなくなりました。他局はここぞとばかりに特番を組み、最悪の状況での放送でしたが、数字を上向かせることができました。スタッフも上層部も胸をなで下ろしています」 7月に放送され評判が良かったフジテレビの「27時間テレビ」の平均視聴率、世帯6・1%、個人4・0%を大きく上回った。 「ダブルスコアの差をつけました。もっとも、コア層(13~49歳の男女)の視聴率はほぼ同じでした。これはM3層(50歳以上の男性)、F3層(50歳以上の女性)も含め、何が何でも個人視聴率を取りに行く姿勢だったためでしょう」 日テレと言えば、コア視聴率が狙いだったはずだ。
募金額が昨年の倍に
「営業的にはコア視聴率が狙いですが、世間的には世帯視聴率や個人視聴率しか報じられません。ワーストだった昨年よりも数字が落ちたとなれば番組のイメージも下がるので、コア層だけが狙いとは言っていられなくなったのです」 視聴率アップを狙う作戦とは? 「年配の視聴者を狙って、総合司会にお笑いコンビ・くりぃむしちゅーの上田晋也(54)を加えたり、萩本欽一さん(83)夫妻のスペシャルドラマ『欽ちゃんのスミちゃん~萩本欽一を愛した女性~』を放送したりしました。近年のスペシャルドラマは旧ジャニーズのタレントが主演することが多かったのですが、欽ちゃん役に伊藤淳史(40)、スミちゃん役に波瑠(33)と50歳以上の視聴者を狙って手堅く数字を取りに行ったのが功を奏したと思います」 1978年に始まった「24時間テレビ」は、初回から第3回まで萩本欽一が総合司会を務めていた。当時を知る世代には懐かしいはずだ。同様に、9月1日の午前に放送されたドラマ『八代亜紀 最期の111日~付き人が初めて明かす人のために生きた73年~』は、メジャーな俳優はキャスティングされていなかったものの見応えがあった。 「視聴率のみならず、番組終了時の募金額(速報値)も倍増しました。昨年は2億2223万8290円でしたが、今年は4億3801万4800円に。しかも、この募金は、チャリティ-マラソンのランナーを務めたピン芸人のやす子(25)が集めたもののみの総額です」