ＤｅＮＡに勝利し、ファンの声援に応えるソフトバンク・有原

◇２６日　ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２４第１戦　ＤｅＮＡ３―５ソフトバンク（横浜） 　ソフトバンク先発の有原航平投手が日本シリーズ初打席で貴重な先制２点適時打を放った。２回２死二、三塁から８番の甲斐が申告敬遠されて迎えた満塁のチャンス。有原は慌てて防具を装着ながら打席に向かった。しかし、結果は堂々たるもの。３球目の１５３キロの直球を流し打った打球はしぶとく一、二塁間を破った。 　「普段立つことがない打席で、何とかしようという気持ちだけ。とにかくバットに当てようと思っていたので最高の結果になりました。（一、二塁間を）抜けてくれて、とりあえず点が入ると思ったので、めちゃくちゃうれしいです」 　有原はＮＰＢでパ・リーグにしか在籍しておらず、レギュラーシーズンでの通算打撃成績は１６打数２安打の打率１割２分５厘で０打点。日本シリーズで前回先発した２０１６年に登板した際は日本ハムの本拠地・札幌ドームが舞台だっただけに日本一を決める大舞台で打席に立つのはこれが初体験。大事な一戦でプロ初打点をマークした。 　本職のピッチングでもツーシーム、カットボールでコーナーを丁寧につき、ＤｅＮＡ打線を翻弄（ほんろう）。７回まで単打のみの被安打４で無失点に抑え、２０１８年の第３戦から続くソフトバンクの日本シリーズ連勝を１３に伸ばした。「１つ勝てたので本当に良かった。次につながると思います」。小久保監督が「（第１戦先発は）誰に聞いても有原だと言うと思う。ファンも含めて、もう全会一致です」と送り出した全幅の信頼に投打の活躍で応えた。