日本勢が「金メダル10個以上」なら日経平均上昇?パリ五輪中の「株高」に期待【解説:エコノミスト宅森昭吉氏】
オリンピック関連銘柄として注目されるのは…
■スポーツグッズのメーカー、活躍した選手の愛用グッズを製作する企業、オフィシャルスポンサー企業など オリンピックが近づくと、株式市場ではオリンピックの関連銘柄が取りざたされることが良くあります。スポーツ用品メーカーのミズノ、スポーツシューズメーカのアシックス、バドミントンやテニス用品のヨネックス、スポーツウエアメーカーのデサント、などのスポーツグッズのメーカーの株価がまず注目されます。また、オフィシャルスポンサーとしてパリ・オリンピック・日本代表選手団「TEAM JAPAN」に製品や開発メニューを提供し、選手のトータルコンディショニングをサポートしている味の素も注目銘柄でしょう。 活躍した選手の愛用グッズも注目され、それを作っている企業の株価も注目されます。 また、ワールドワイドオリンピックパートナーのブリジストン、パナソニック、トヨタ自動車などもオリンピック関連銘柄として注目されるでしょう。
パリ五輪では日本勢の「金メダル10個以上」に期待
■メキシコ大会以降、「日本の金メダル数が2ケタに達した夏季五輪」では大会期間中の日経平均株価がすべて上昇 日経平均株価と日本金メダル数との関係もみられます。日本の金メダル数が2ケタに達した大会は、東京(1964年)、メキシコ(1968年)、ミュンヘン(1972年)、ロサンゼルス(1984年)、アテネ(2004年)、リオ(2016年)、東京(2021年)の7大会です。このうち、建設投資の反動でオリンピック開催月の10月が景気の山となった1964年の東京大会を除き、日本の金メダル獲得数が2ケタに達した6大会では、日経平均株価は大会期間中にすべて上昇しました。 ちなみにモントリオール大会(1976年)以降、10個に到達しなかった大会は、日経平均株価は1大会を除いてすべて下落しました。唯一の例外は2012年のロンドン大会。金メダルは7個と少なかったのですが、銀・銅を含めたメダル数が38と当時の史上最多となりマインドに大きくプラスに働いたと考えられます。 2024パリ大会でも日本の選手が活躍し金メダルを10個以上獲得し、人々に元気を与え、マインド効果から日経平均株価が上昇することを期待しているところです。 ※本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。 宅森 昭吉(景気探検家・エコノミスト) 三井銀行で東京支店勤務後エコノミスト業務。さくら証券発足時にチーフエコノミスト。さくら投信投資顧問、三井住友アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメントでもチーフエコノミスト。23年4月からフリー。景気探検家として活動。現在、ESPフォーキャスト調査委員会委員等。
宅森 昭吉