根津のぶらり散歩に寄り道したい! 小宮山雄飛さんが通う、本格そばとアテが旨い「蕎麦 松風」へ
エントランスを入るとすぐに、60席規模の店で取り扱うくらいの大きな石臼に目が留まり、そばへの本気度と期待値が高まるはず。本格的な石臼挽十割そばをはじめ、約10種の日本酒や、焼酎などが揃い、酒が進みそうな洒落たセンスのよい料理がラインアップする。
和食屋よりコスパよし! そば屋でチビチビ日本酒を飲むよさとは?
昼飲みラバーの小宮山さんがそば飲みを推すのは、「そば屋って昼に開いていて寄りやすく、いい日本酒もあるし、和食店より絶対にコスパもよくて最高ですよね。レベルの高いお出汁やかえしを使っている料理は、間違いがなくおいしい」との理由から。
幼少期に食通の父親にそば屋へ連れられ、旨いそばでお酒を飲むという酒場文化を間近で見ていた影響で、そば屋+酒の方程式が身についていて好きなスタイル。アテにぴったりな小料理をつまみつつ、そばで〆ることができるのが、そば屋ならではの魅力と語る。
「大きいっ!」と思わず声が漏れるほどの、長野県産大粒なめこの存在感に圧倒され、鶴齢(1,200円)を片手に昼飲みがスタート。
さっぱりとした大根と和えた、出汁に浸ったとろんとしたなめこが、ヒンヤリのどごしよく楽しめる。
スイーツのような見た目の可愛い前菜は、小宮山さんが感動した一品。一度濡らしてから包丁で切って揚げ直して成形する、一手間が加えられたサクサク食感の山形の庄内麩に、酒盗の塩味となめらかなマスカルポーネをのせて。酒と相性抜群の甘じょっぱい絶妙なハーモニーを奏でる。
酒のアテに欠かせない定番ポテサラも、ひと味違う
断面萌えするポテサラは、そばの実を炒ってカリッとさせたものとブラックペッパーがアクセント。トップに添えられた赤いそばの芽(スプラウト)は、カイワレより味が優しくマイルド。
数々の手の込んだ料理をつまみつつ、日本酒をチビチビとまた一杯。「いやぁ、シアワセだな」と思わず感嘆する小宮山さん。店主が厳選した作家さんが作る趣のある皿や酒器を愛でながら、昼から酒が進む。
じつにおいしい、そば屋ならではの“かえし”も堪能できる肴
新潟の名産品である分厚い油揚げは、店主の実家のそば店で代々受け継がれているかえしを使い、ほんのりとした甘さと深いコクが広がる上品な味わい。納豆入り(+100円)アレンジのオーダーも可能。「本枯の鰹節を削りふんだんに使った油揚げは、もちろんおいしいけれど、何とも言えず深みのあるそばつゆのかえしをかけていただくのがたまらない! そば屋で飲む醍醐味を一番感じられる一皿」と小宮山さんが絶賛。