『光る君へ』視聴者の考察続く『望月の歌』。道長が詠んだ「このよ」は<この世><この夜>どちらだった?公式ガイドに記されていたのは…
◆11月17日の『光る君へ』 現在放送中の吉高由里子さん主演・大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第44回の「望月の夜」が11月17日に放送され、話題になっています。 『光る君へ』次回予告。「これで終わりでございます」剃髪する道長に「藤式部がいなくなったからですの?」と問う倫子。「もう会えぬのか」との道長の声を振り切るようにまひろは砂浜を駆け… *以下、第44回の「望月の夜」の放送内容と次週予告のネタバレを含みます。 ●「望月の夜」あらすじ 道長(柄本佑さん)は公卿らにも働きかけ、三条天皇(木村達成さん)に譲位を迫るも、代わりに三条の娘を道長の息子・頼通(渡邊圭祐さん)の妻にするよう提案される。 しかし頼通はすでに妻がいるため、その提案を拒否。 悩んだ道長は、皇太后の彰子(見上愛さん)に相談するが……。 一方、まひろは父・為時(岸谷五朗さん)から予期せぬ相談を受ける。さらに源氏物語の執筆を続けていると、ある決意を固めた道長が訪ねてきて……。
◆道長の権勢が頂点に 今回のドラマでは、ついに三条天皇が譲位を決意。それに伴い長和五(1017年)に御一条天皇が即位しました。 摂政となった道長は実質的に国家のトップに、娘の彰子は国母となります。 その後の寛仁元年(1017年)、道長の後に摂政の座に就いた頼通は妹・威子に入内を迫ります。その場では反対した威子でしたが、翌年春に入内することに。 さらに三条院(譲位後の三条天皇)がこの世を去り、敦明が東宮を降りると、代わりに道長の孫で帝の弟・敦良親王が東宮に。 その1年後の寛仁2年(1018年)、彰子が太皇太后、妍子が皇太后、威子が中宮に任じられ、道長の娘たちが3つの后の地位を独占。いよいよその権勢は頂点に達します。 しかし威子が中宮になったことを祝う宴で、道長が祝いの言葉を述べると、娘たちは一様に冷たい態度を見せます。仏頂面の妍子にいたっては「父上と兄上以外、めでたいと思っている者はおりませぬ」と辛辣に言い放つ始末。
◆このよをば 宴が進み、公御の間で盃が交わされるのを見届けた道長。薄雲を纏った月を見上げると、「歌を詠みたくなった」と語り、実資に返歌を求めます。 このよをば わがよとぞおもふ もちづきの かけたることも なしと思へば 一堂の前で「望月の歌」を詠んだ道長。その歌を聞いてまひろは息をのみ、娘たちは険しい目で、妻の倫子はにこやかに道長を見つめます。 一方、「そのような優美なお歌に返す歌はございませぬ」と返した実資は、人々に唱和するように求めます。 一堂が唱和するなか、月を見上げ、それからまひろを見つめる道長。その姿に月のしずくが降り注ぎます。 すると物語の第10回にて、道長との逢瀬のために訪れた廃邸から見上げた満月が、まひろの中にふたたび蘇るのでした。
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