【プリンス関西プレーオフ】三田学園が2年生レフティーのFK弾で東山B下しプリンス復帰!受験が控えながらも最後まで残り戦った3年生は有終の美を飾る
身体は連戦で限界を迎えながらも、気力で立ち塞がった三田学園DF陣。アディショナルタイムも含め最後までゴールを守り抜き、そして迎えた歓喜の瞬間。三田学園が難敵の東山Bを打ち破り、プリンス関西2部に1年で復帰を果たした。 試合後、安堵の表情で「疲れました」と言葉を絞り出した福島監督。「残ってくれた3年生7人が本当によくやってくれました。受験もあるのにプリンスに上げるために残ってくれて。最高の3年生でした。姫田や黒瀬はもちろん、FW11堀家柊真はずっとBやCチームだったのに残ってくれて、その子が昨日は2点も取ってくれて。本当に最高な終わり方でした」と、目を潤ませながら有終の美を飾った3年生に感謝の言葉を残した。 人生で初めての胴上げは「最高でした」と明かした指揮官。現在は総監督を務める福原幸明前監督も選手たちによって宙を舞った。 「昨日自分も決められるチャンスがあった中で外してしまって、勝てたんですけど苦しい試合になってしまったので、"今日は自分が決めてチームを勝たせる"と、朝の車の中でもお父さんと言っていたので、その通りになってよかった」と笑顔を見せたのは、この試合の決勝ゴールとなった値千金のFK弾を決めた佐伯だ。 さらに佐伯は「今年の3年生はインターハイで引退したメンバーも多いんですけど、選手層も厚くて、練習に取り組む姿勢も見習うことが多かった。下の学年にもダメなものはダメとしっかり言えて、サッカーもそうですが、人間性もしっかりしている人たちだったので、いなくなってしまうのが悲しいですが、一緒に戦ってプリンスに上げてもらったので、自分たちも1部昇格を目指して戦っていきたいと思います」公式戦で一緒にプレーするのが最後となった3年生たちに感謝し、来年を見据えた。 三田学園は進学校のため、インターハイで引退する選手も多い中、最後まで残った3年生たちが見せた覚悟。それを見せられた下級生が、彼らを笑顔で送りだそうと戦った。この2連戦にはそんな3年生と新チームの中心を担う下級生の沢山の想いが詰まっていた。 (文・写真=会田健司)