【独自】「つばさの党」による“選挙妨害” 異例のスピード逮捕に至った舞台裏とは?捜査2課による“執念の捜査”でチラシ配りや再現実験も【2024年重大ニュース】
18年ぶり…捜査2課が「特別捜査本部」設置
逮捕は後戻りできない戦いの始まりでもあった。 過去に例のない今回の事件が無罪となれば、逆にこの行為が許される行為としての前例になってしまう。 警視庁2課は、逮捕と同時に2006年の「近未来通信詐欺事件」以来18年ぶりとなる「特別捜査本部」を立ち上げた。 その理由を捜査幹部は2つ挙げた。 1つは「この行為を絶対に許してはいけない」という、捜査二課の“本気度”をメッセージとしてわかりやすく示す意味があったこと。 そしてもう1つは、膨大かつ緻密な裏付け捜査を逮捕後の限られた時間で行うために、直ちに多くの捜査員を集める必要があったことだ。 捜査本部には、各警察署からも捜査員が集まり、捜査2課の事件としては異例の50人態勢での捜査が始まった。 前述した「騒音の立証」や「チラシ配りでの目撃者捜し」などの捜査ができたのはその結果だ。 捜査幹部は、事件の大本は「SNSと選挙」に尽きると指摘する。 捜査幹部: 過激な動画を収益化するという時代が生んだビジネスが、目に見える形で民主主義の根幹たる選挙にまで入り込み歪ませた。こんな行為は許されない。 一方、初公判で黒川被告ら3人は、「政治的表現活動だ」と無罪を主張している。 時代を象徴する出来事となった今回の事件、裁判の行方が注目される。 【取材・執筆:フジテレビ社会部 警視庁担当 風巻 隼郎】
風巻隼郎
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