根強い人気の「必殺シリーズ」、近年関連商品が続々発売され絶好調…「仕掛人」たちに聞いた
独自デザインのTシャツ
「Tシャツ界の悪童」として、ホラー、プロレス、カンフー、カルト映画など数多くの異色ファッションを発表しているハードコアチョコレート(通称・コアチョコ)は、2022年から必殺シリーズとのコラボを開始。同社の代表であり、デザイナーを務めるMUNE氏に必殺Tシャツの成り立ちをうかがった。 「弊社は、わたしが過去に愛したものをアパレル化するというスタイルでやってきました。小学生のころ、金曜20時の『ワールドプロレスリング』でプロレスに目覚め、中学に上がると22時から『必殺』を見るようになりました。仕事人の面々は自分にとってヒーローそのものであり、いつか自社のラインナップへと考えていたところ、松竹さんからオファーをいただいたんです」 中村主水から始まるコアチョコの必殺Tシャツは、飾り職人の秀、三味線屋の勇次、組紐屋の竜、鍛冶屋の政、せんとりつ、念仏の鉄、何でも屋の加代、西順之助と矢継ぎ早に9種類を発売。さらにパーカも主水と鉄の2種類がある。独自のデザインのこだわりは、どのようなところだろうか。 「もともとの特徴として写真をモノクロ二階調にして、シルクスクリーンという表現をさせてもらっています。必殺シリーズの特徴である光と影のライティングなど、作品のよさを損なわないよう心がけていますね。ちなみに村上弘明さん演じる政ですが、花屋よりも鍛冶屋のほうが見栄えがよく、泣く泣く二者択一させてもらいました」 なかでも話題を呼んだのが、せんりつTシャツ。中村主水の姑であるせん(菅井きん)、そして妻のりつ(白木万理)……ふたり合わせて“戦慄”という両者を扱った商品は大きな注目を集め、ヒットを記録した。 「仕事人のかっこよさはもちろん、重要なのがコメディリリーフの存在です。時事ネタやお笑いを躊躇なく取り入れた必殺シリーズの、ある意味で象徴的な存在が“せんとりつ”であり、アパレルシリーズとしてやっていくうえで無視できなかったですね。まさか、こんなに売れるとは思ってませんでしたが(笑)」 MUNE氏にとって、必殺シリーズの魅力とはどのようなところだろうか。 「仕事人たちは昼間は庶民として生活し、夜に暗躍する……そのひねりの効いた設定に心打たれました。ただの勧善懲悪とは異なるダークヒーローといいますか、そんな存在です。 わたしはとくに劇場版が好きなのですが、『必殺!Ⅲ 裏か表か』と『必殺4 恨みはらします』を見たときは震えましたね。テレビでお馴染みの面々がシリアスに描かれていて、劇場版があったからこそ今の今まで必殺シリーズを愛し続けたのかなと思います」
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