中原中也賞に佐藤文香さん 詩集「渡す手」
若手詩人の登竜門として知られ、優れた現代詩集に贈られる「中原中也賞」の選考会が17日、山口市で開かれ、東京都国分寺市の俳人佐藤文香さん(38)の詩集「渡す手」に決まった。「定型詩である俳句の作者として培われてきた言語感覚が現れている。言葉の引き出しを多く持っている書き手」と評された。 選考委員は詩人の蜂飼耳さん、カニエ・ナハさんや、作家川上未映子さんら5人が務めた。 渡す手は24篇構成で、日常生活の目に見えるものや内面を写生したといい、佐藤さんは「多くのつくり手の仲間との交感、交歓のおかげで、現在の私があります。みんな、ありがとう」とコメントを出した。