パチンコ「貯玉再プレー」の手数料徴収が可能に。ホール関係者が「今は導入したくない」と語るワケ
パチンコ店で遊技して出た玉を交換せずに会員カードに貯玉し、後日その玉を利用して遊技ができる「貯玉再プレーサービス」。等価交換ではない店舗では、貯玉を利用した方がお得に遊技できる。特に東京都や大阪府など、等価交換の店がない地域では利用している人も多いだろう。 ただ、今後貯玉再プレーをする際に「手数料を取られる」となったら、それでも利用するだろうか。 ⇒【写真】再プレー上限が1日最大2500個のパチンコ店も 先日、10月1日に東北や関東を中心に展開する某パチンコ店が、来年の1月から手数料を徴収することを発表した。果たして、この流れは全国的に波及するのか。大手チェーンの営業統括部長のA氏にお話を伺った。
過去には一部のホールが手数料を取っていた時期も
一昔前は再プレーの際にシステム管理費の一環として手数料を取るホールは存在していたのだが、そのやり方が問題視され、2012年から手数料の徴収は禁止されている。 「以前、一部のホールが貯玉・再プレーシステムの利用に対して手数料を取っていたんですが、好き勝手にやりたい放題だったんですよ。例えば、特定日に『本日は手数料無料』といった感じで、集客に繋がるような使い方なんかもして。冷静に考えたら、日によって割合が変わる手数料ってあり得ないじゃないですか。そしたら、お上から『それはシステムの維持管理経費の範囲を超えてお店の利益を図る手段となっている』ってことでお叱りを受け、手数料の徴収は禁止になったんです」 その後、システムの整備や維持管理にかかる費用は年々増大、これまでのようにサービスとして提供し続けるのは難しいということで、今回の話が挙がったのだ。 「先ほどの件を踏まえて、『それなら手数料をシステムの維持管理経費の範囲内に必ず収めて、日によって割合がコロコロ変わるような使い方をしなければいいんだよね?』という解釈から、一定のルールを設けた上で再び手数料を取ることが認められたようです」
会員規約の変更&承諾がマストとなる
手数料を徴収する上で設けられたルールの一つに「会員規約を変更し承諾を受ける」というものがある。また、個別の会員ごとに承諾を受けるのが難しい場合は、3ヵ月以上の周知期間を設けたうえで変更することになっている。 「今すぐ告知したとしても3ヶ月後からの開始なので、ちょうど年末年始にかかるじゃないですか。手数料を取りたいと思った店も、さすがに集客が見込める時期にはあまりやりたくないですよね。ライバル店がやっていないのにウチだけ手数料を取り始めたら、さすがにお客さんが離れそうじゃないですか」