ワークマンの防水シューズが他のブランドの追随を許さない理由
ワーキングシューズの最新トレンドはヨーロッパから生まれる
山田: ヨーロッパのシューズブランドはそんなに大量の発注をするんですね。シューズの分野はヨーロッパが中心なんですか? 吉田: そうですね。特に我々が主に扱うワーキングシューズは、ドイツが本場です。 山田: ドイツと言えば、アディダスやプーマといった世界的なスポーツブランドが思い浮かびます。 吉田: ドイツでは、ヨーロッパを中心とした世界中のワーキングシューズメーカーが最新作を出品する「A+A」という労働安全衛生展や、「ISPO」という国際スポーツ用品展示会が開かれていて、そこがワーキングシューズのトレンドの発信地になっています。
「声」が集まるからヒットが生まれる
山田: 製品の企画のアイディアはどういったところから生まれるのですか? 吉田: 今お話しした展示会なども当然チェックはしていますし、マーケットリサーチなども行っていますが、ワークマンの店舗でお聞きするお客様のお話から得られるヒントはとても多いです。そういった点で、全国に多くの店舗があるというメリットは非常に大きいですね。また、ワークマンではPBのシューズを着用している社員がとても多いので、彼らから直接要望が寄せられることもよくあります。 山田: 販売した製品は、お客さんや社員さんの声でさらにアップデートが施されるんですね。
ヴィブラムソールには敵わない
山田: 吉田さんがライバルだと思っているブランドや、「ここには敵わない」と感じるブランドはありますか? 吉田: ワークマンのアイテムは、他のメーカーが真似できない低価格で、しかも機能性を備えています。そういった点でライバルブランドは特に思いつかないのですが、「ヴィブラムソール」で知られるヴィブラム社は凄いと思います。ヴィブラム社のソールはグリップ力もさることながら、耐久性が段違いです。我々もソールの耐久性を高めるために、いろいろと試行錯誤したり、ヴィブラム社さんに直接お話を伺ったりもしているのですが、ワークマンの価格帯でヴィブラムソール並みの耐久性を備えるのはなかなか難しいです。 山田: 僕が長年愛用している水陸両用シューズのソールがヴィブラム社のものです。苔の付いた石の上に乗っても滑りにくい上に、吉田さんが仰る通り耐久性が非常に高く、なかなかソールが減りません。