ワークマンの防水シューズが他のブランドの追随を許さない理由
最新アイテム、トレッキングシューズ
山田: 数あるワークマンの防水シューズの中で、吉田さんが特に思い入れのある製品はどれですか? 吉田: タウン向けの防水シューズとして企画した「ファイングリップレイン」は、防水アッパーでローカット、という仕様はすぐに決まったのですが、ワークマンらしさをどう表現するかで試行錯誤しました。最終的に、厨房靴で使われている耐滑性の高い「ファイングリップソール」を採用することで、ワークマンらしい製品に仕上がったと思います。
吉田: 2024年春夏から「#ワークマン女子」などの新業態店舗で先行販売する、「トレックシューズ アジム」は、ワークマン初のトレッキングシューズです。
吉田: 靴紐をしっかり締められるように、金属製のパーツを採用しています。また、最近のシューズのトレンドを反映した非常に分厚いミッドソールを採用しており、高いクッション性が特徴です。
吉田: ソールの意匠にもこだわっています。一般的なトレッキングシューズのソールは岩に引っ掛けられるようにもっと凹凸感があるのですが、「トレックシューズ アジム」は普段履きとしてタウンユースすることも考え、やや平たくしています。
吉田: また、防水性を高めるために、ワークマンが開発した高機能透湿防水素材、イナレムを使用しています。
ワーカーの最大の敵は「足の蒸れ」
山田: 将来的に、吉田さんがワークマンのPBで「こんなシューズをつくってみたい」というようなものはありますか? 吉田: 防水のセーフティシューズをつくりたいですね。ワーカーが着用するセーフティシューズには、実は防水のモデルってないんですよ。 山田: なぜですか? 吉田: 蒸れやすいからです。現場作業で体を動かしていると、靴の中に熱がこもってしまい、足が蒸れてしまいます。ワーカーにとって、足の蒸れは非常にストレスになるので、メッシュタイプやニットタイプのシューズが売れやすいんです。 なので、たとえば先述のイナレムなどの透湿防水素材を使って、防水なのに蒸れにくいというセーフティシューズをつくりたいと考えています。 山田: 僕個人的には、防水シューズは年がら年中使うわけではないので、使わないときはコンパクトに収納できて、気軽に持ち運べるような防水シューズが欲しいと思っています。 吉田: 良さそうですね。考えてみます。