高安が福岡入りして初の出稽古 計21番取って16勝5敗「あした筋肉痛で起きられないかも」
元大関の西前頭9枚目高安(34)は3日、福岡・大野城市の境川部屋へ出稽古に赴き、同部屋の幕内平戸海、佐田の海、出稽古に訪れた幕内若隆景と申し合い(勝った者が何度も取る)を行い、計21番取って16勝5敗と気を吐いた。 福岡入りして初の出稽古。当初は10番程度を予定していたが、ともに三役経験者で優勝経験のある若隆景、上位に定着する平戸海を相手に稽古は白熱し、上手を取って胸を合わせると強く引きつけて2人を圧倒。途中、8連勝もあった。高安は「やり過ぎたかな。あした筋肉痛で起きられないかもしれない」と笑いを誘った。 今年は5場所のうち3場所で途中休場したが、皆勤した3月の春場所は11勝で優勝次点。9月の秋場所も12日終了時点で優勝した大の里に1差に迫るなど、10勝を挙げて存在感を示した。一年納めの場所は「とりあえず勝ち越しを目標に」と控えめだが、足を運んだ大相撲解説者の舞の海秀平さん(56)は、低い体勢を崩さない若隆景、平戸海に「低さ負けせず、重量感もある。この内容なら優勝争いをする一人に挙げられる」と評価した。(奥村展也) ★平戸海は23番取って11勝12敗 9月の秋場所では7勝8敗と負け越して小結の座を守れなかった西前頭筆頭の平戸海は23番取って11勝12敗。4人による申し合いで最も番数をこなした。自らが引き技をみせる場面が多く、高安に引き落とされるケースも目立った。「まだ大きい人との相撲に体が慣れていない。徐々に馬力も戻ってきている」。長崎・平戸市出身。九州場所はご当所とあって「いいところをみせたい」と意気込んだ。