脳にNeuralinkのチップを埋め込んだ被験者、早くもビデオゲームをプレイ
糸の収縮が起こったけれど修復
ただ、ノーランさんの場合はちょっとしたハプニングもありました。脳に埋め込んだチップの一部の糸が収縮し、脳とデバイス間の通信中にデータ損失が発生。しかしチップを動かすプログラムを調整することでこのデータ損失を修復できたとNeuralinkは説明しています。アレックスさんの手術中には同じことが起こるのを防ぐための対策を講じたそうで 「糸の収縮の可能性を減らすため、私たちは手術中の脳の動きを減らしたり、インプラントと脳表面の間隔を狭めたりして緩和策を実施しました」とブログ投稿で説明されています。その成果があってか今のところ、アレックスさんには糸の収縮などは起こっていないとのことです。 ここまで聞くとNeuralinkの将来性に期待してしまうのですが、同時に物議も醸しています。共同創設者の1人がNeuralinkをやめてすぐThe Wall Street Journalの取材に、イーロン・マスクが在籍している限り安全性に懸念があると語っています。また、同社は動物虐待の疑いで連邦調査を受けましたが、調査で1件の虐待事例が明らかになっています。
岩田リョウコ