4キャリアのネットワーク調査でauが圧勝、「一貫した品質」でソフトバンクを上回る その中身をOpensignalが解説
5G利用率は楽天モバイルが向上、カバレッジでは引き続きドコモが1位
「利用率(Availability)」は、ネットワークに接続している時間の割合を示すもの。5Gの利用率では、auとソフトバンクが3回連続で勝者となった。とはいえ、5Gネットワークを利用している時間帯が全体の12%程度ということで、数値的にはまだ伸びる余地があるが、ヴィルジコウスキー氏は「全事業者で5G利用率のスコアはアップしている。特に楽天モバイルに関しては3.3%もアップしている」と語っていた。 全体の利用率では、auとNTTドコモの2社がトップだった。 「5G・カバレッジ・エクスペリエンス」ではNTTドコモが3回連続で勝者となった。10ポイント満点で4.2ポイントというスコアだ。なお、全4キャリアで5G・カバレッジ・エクスペリエンスのスコアは0.3から0.4ポイントアップしているという。 全世代のカバレッジ・エクスペリエンスでも、ドコモは10ポイント満点で9.1ポイントの高いスコアで1位となっている。これは「ドコモは日本の携帯電話事業者の中で、人口が密になっているエリアで、広範囲で大規模な地理的カバレッジを持っているということを意味している」(ヴィルジコウスキー氏)という。 メールを送受信できる、Webにアクセスして画面が切り替えられるなど、一般的なタスクを十分に完了できる頻度を見て、ネットワーク品質が一定かどうかを評価する「一貫した品質」。前回はソフトバンクが一貫した品質で単独1位だったが、今回はauが上回った。新たに追加された指標「信頼性エクスペリエンス」に関しては、auが100から1000点のスケールで939点という得点を出して1位となった。 以上の結果を一覧にしたのが下の表だ。auの受賞数が圧倒的に多い。 ヴィルジコウスキー氏は「auがこれだけの賞を受賞したというのは初めて。楽天モバイルは通信速度アワードを死守、ドコモの受賞カテゴリーは3つともカバレッジのカテゴリー、ソフトバンクは今回2カテゴリーでの受賞」とコメントした。 ちなみに、Opensignalは日本を8つの地域に分けて調査した結果も公開しているが、そこでもauが圧勝しているという。auがここまで躍進した理由としてOpensignalは、KDDI自身も説明しているように、衛星通信の干渉問題が解決され、基地局からの出力を上げることができるようになり、信号強度が強くなったためではないかとコメントしていた。