沖縄愛あふれる「オリオンビール」だからこそできた!“地産地消”のサステナブル・リゾート!!【前編】
地元産「琉大ミーバイ」と「もとぶ牛」に舌鼓!
さらに、サステナブルな“地産地消”のリゾートへと生まれ変わった同ホテル。その目玉のひとつが、メインダイニング「ristorante GLAUCO(リストランテ グラウコ)」でいただける夕食だ(写真左)。
この日いただいたコースは上写真の「ガーデングリーンサラダ」と「琉大ミーバイのオリーブオイル焼き」「琉大ミーバイのフリット」「もとぶ牛脛肉の赤ワイン煮」。これに加え、このリストランテには本格的なピザ釜も設置されているため、「ピッツァ マルゲリータ」「ピッツァ バンビーノ」にデザート「自家製ブラウニー」や焼きたての自家製パンまでいただいた。どれもこれも美味! 魚料理につかわれた「ミーバイ」は沖縄近海で獲れるハタ科の超高級白身魚だ。東京・豊洲市場などでは「ヤイトハタ」と呼ばれ、刺身でも煮ても焼いてもきわめておいしい。1kgあたり1万円以上の値段がつくこともしばしばで、漁師が獲ったらすぐ知り合いの仲買人に連絡、そこから高級料亭や寿司店に直行することが多い。つまり、スーパーなどに並んでわれわれ庶民の目に触れる機会がほとんどない魚なのだ。 地元の価値ある資源ミーバイを“幻の魚”のままにしておいていいのか。そこで立ち上がったのが、沖縄県が誇る国立大の琉球大学だ。理学部海洋自然学科の竹村明洋教授をリーダーとする「琉大ミーバイプロジェクト」を立ち上げ、飼育水を濾過システムで浄化しつつ循環利用するミーバイの完全陸上養殖をおこなっているのだ。海洋資源の枯渇を防ぎ、トレーサビリティのハッキリした安心安全な食糧をつくり、さらには農家と連携して魚の排泄物を農作物の肥料にする実験も進めている。 オリオンビールは、2020年から琉球大学研究推進機構とSDGsに関する産学連携に関する協定を結んでいるため、このプロジェクトにも発足当初より参加、ビール製造の際に出る麦芽粕をミーバイのエサの一部として提供してきた。「琉大ミーバイ」はすでに商標登録されているため、こうしてオリオンホテルでメニュー開発が検討されたり、加工品が販売されたりもしているというわけだ。 さらにメインで登場した「もとぶ牛」は、36年前に設立された地元の「もとぶ牧場」が、オリオンビール製造過程での麦芽粕やトウモロコシでつくった独自の発酵飼料を与えて育てたブランド牛。牛たちの徹底した健康、衛生管理に加え、トレーサビリティも完璧にしているという。牛の糞は有機堆肥に変えられ、県内農家へと運ばれるほか、小売店で販売されたり、地元の小中学校の生徒に配られたりもしている。