橋下徹氏が語る権力…「斎藤知事は一貫して『不正があった』と言っているけど、それを判断するのはあなたじゃない」「疑惑は第三者、を知らないと権力持たせたらダメ」
「告発者さがし」兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる疑惑の大きなポイントが、初動の判断です。元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏は「誹謗中傷と判断するのはあなたじゃない」と斎藤知事ら県幹部の認識を強く指摘しました。 【橋下解説】斎藤知事は「言いたいこといっぱいあると思う」誰か話を聞いて 橋下氏は、片山元副知事に対しても「なかなか言えないではなく、直接、知事に行ってあげないと!」と批判しました。さらに橋下氏は、当初実態解明を優先するとした日本維新の会の対応の変遷の理由についても分析しました。
初動を誤った?告発者さがしが問題点
百条委で、大きな問題点として浮かび上がった「告発者さがし」。元県民局長が報道機関などに告発文書を送付し、それを入手した知事は、「徹底的に調べてくれ、誰がやったのか、何のためなのか」と指示を出し、片山元副知事は直接聴取も行っていました。 聴取の中で、「元県民局長が居酒屋などで聞いた噂話で作ったという供述もあった」ことなどをもとに、3月27日に斎藤知事は「嘘八百・事実無根・公務員失格」などと発言しました。橋下さん、この時点で知事側は「クーデター」だと思っていたわけですか。 橋下徹氏 「百条委でハッキリ言っていますが、『斎藤政権の転覆』、不正の目的だと思っています。不正目的の場合は公益通報にならないんです。そのため彼らは公益通報ではない、と判断したんですよね。」
組織は「嘘八百」を前提に動きます。とんでもない権利行使
橋下氏は、当初の判断を県幹部らが独自に下したことに問題があると指摘し、3月27日の会見の発言を聞いて、「この段階は調査中なのに、特定の職員を指して『嘘八百』と言ったら、組織は嘘八百を前提に動いていきますよ。とんでもない権利行使だ。」と思ったといいます。 橋下徹氏「僕、本当に斎藤さんに話をしたいのはここ。斎藤さんは一貫して『不正があった、公益通報じゃない』と言っているけど、それを判断するのはあなたじゃないと。 橋下氏によれば、仮にクーデターだとしても、それは必ず第三者に委ねるべきだといいます。「民主国家の権力者として絶対やっちゃいけないところに踏み込んだと思う。あの人たち、知事も副知事も幹部も、わずか数人で『これは不正、発信者を特定しよう』という百条委の発言を見て、アウトだと思った」 重ねてこう述べました。「斎藤さんが決定的に知事の資格がないと思っているのは、疑惑を受けた知事が、『誹謗中傷だ、不正だ』ということ。自分が受けた疑惑は第三者がやるという感覚を知っている人間じゃないと権力はもたせたらダメです。」