着床出血の特徴や生理との見分け方は? 妊娠のサインはいつ出るの?【医師監修】
着床出血はだれにでもある?なぜ起こる?
妊娠の可能性があると起こる着床出血。そもそも、なぜこのような出血があるのか、メカニズムを解説します。
着床出血は妊娠初期症状のひとつ
まず、生理との違いを知るために、生理のメカニズムをおさらいしましょう。 女性の体は妊娠に備え、約1カ月に1回排卵し、子宮内膜を厚くします。妊娠が起こらないと、この内膜が血液と一緒にはがれおちます。これが生理です。28日の生理周期では、生理開始日から14日目ごろに排卵が起こります。妊娠が成立しなければ、その2週間後に次の生理が始まります。 一方、卵子と精子が出合ってできた受精卵が子宮内膜に到達し、着床すると妊娠が成立します。 着床時、子宮内膜は受精卵を受け入れるために血管が増え、新たな組織にダイナミックに変化していきます。そこに受精卵が潜り込んでいくため多少の出血が起こることがあります。これが着床出血です。 着床すると排卵・受精から1週間~2週間後までの間に着床出血が起こる可能性があります。 着床出血は妊娠が成立していることを示すものですが、だれにでもあるわけではなく、また同じ人でも妊娠ごとにあったりなかったりする場合もあります。着床出血が起こりやすい人というものもなく、偶然起こるものです。
着床出血がなくても妊娠の可能性を示す症状
着床が完了して妊娠が成立すると、hCG、プロゲステロン、エストロゲンといったホルモンが多く分泌されるようになり、ホルモンバランスが変化します。 これによって、風邪のような寒けやだるさを感じたり、眠けや下痢、頭痛、胸の張りなどの症状が現れることがあります。 着床出血以外に、妊娠の可能性を示す症状には次のようなものがあります。 ・腹痛 ・腰痛 ・便秘 ・下痢 ・胸やけや胃の不快感 ・眠けやだるさ ・熱っぽい、風邪のような症状 ・胸のはり とはいえ、こうした妊娠の可能性を示す症状は個人差が大きく、症状の有無や程度はさまざまです。また、生理前に起こる症状ともよく似ていることから、これらの症状だけで妊娠の可能性は判断できないことを知っておきましょう。