金井宇宙飛行士がJAXAで会見(全文4)ミッション期間中の実験などについて
50キロ級の超小型衛星放出まで実施可能
それから次のページにまいりますと、プラットフォームとしては先ほど金井飛行士からもありましたように、超小型衛星放出ということがあります。これは今、まさに日本しか持っていない、日本の「きぼう」にしかない特徴でございまして、キューブサイズから、それから50キロ級の衛星放出まで実施可能であります。で、これ、日本の中で閉じた話ではなくて、広くアジア等の衛星も放出するという国際貢献という形でも進んでまいります。 それから、真ん中にあるのは、無容器処理技術です。宇宙に行くと、いろいろなものが浮遊するわけです。それを浮遊させた特徴をうまく捉えて、加熱して溶かします、材料を溶かします。で、その上で、そこでの物性値、地上では取れないような物性値を取っていくということです。それからもう1つは無容器だと何がいいかというと、非常に枯れさせて速いスピードでバチッと固まります。で、その状態になったときに、思いもよらない物性が出てくることございます。そういったことに生かしていきたいということで、静電浮遊炉というのを今開発、実証しているところでございます。 それから最後に挙げていますのは、国際協力推進ということで、アジア簡易物理実験というのを今、企画してございます。これは広くアジアの諸国に呼び掛けまして、物理的な実験をしたい人ということで、特に若い研究者、あるいは学生さんから提案を募ってございます。160件を超えるような応募があったと聞いてございます。で、それを今、選定中ですけれども、その中から実施できるもの、それから意義が高いものを選定中ということで、この期間に実施されることになるという計画でございます。 最後、参考としまして、この期間に実施される計画を持っているものをリストアップしてございます。33ミッションが今、想定です。以上でございます。 【連載】金井宇宙飛行士がJAXAで会見(全文5)へ続く