全国各地の正月を彩る しめ飾り作り急ピッチ サトウ商事(青森・鶴田町)
年の瀬が近づく中、青森県鶴田町の各種縁起物製造「サトウ商事」(佐藤泰平社長)では、正月用のしめ飾り作りが追い込みを迎えている。 しめ飾りの製造元が減少する中、同社は全国各地の風習や用途に合わせた各種飾りを作っている。同町の旧胡桃舘小学校の体育館を使った作業場では、宮城県などに出荷する飾り作りがたけなわ。11日は20人ほどの従業員が作業に当たり、出来上がった飾りがうずたかく積み上げられた。 1日に作るのはおよそ2千個。同県向けは本物のダイダイや青々としたウラジロを使うため、品質を損なわないよう暖房を入れずに作業する必要があるという。従業員は厚手の上着をしっかりと着込み、しめ飾りの本体にダイダイや紅白の水引を一つ一つ丁寧に取り付けていた。 同社広報の工藤貴広さん(48)は「飾った人が無事に一年を過ごせるようにと願っている。今年は年初めに大きな災害もあったので、(来年は)そういうことのない年になってほしい」と語った。