吉田麻也はなぜ、新天地にアメリカを選んだのか? 「ヨーロッパの都でやれることは、ほぼなくなってきた」
MLSロサンゼルス・ギャラクシー吉田麻也インタビュー(前編) 2023年夏、吉田麻也はヨーロッパを離れてアメリカに渡った。それまで所属していたドイツ1部シャルケ04の2部リーグ降格に伴い退団。いくつもの選択肢があったなかで、あえて欧州を離れて新天地に選んだのが、MLSのロサンゼルス(LA)ギャラクシーだった。 【写真】吉田麻也の復帰は?サッカー日本代表「識者が予想」2026年のメンバーはこうなる! 35歳になった吉田は今、何を思い、この先をどう見据えているのか。現地ロサンゼルスに行って話を聞いた。 ※ ※ ※ ※ ※ ── まずはシャルケ退団後、LAギャラクシーに加入された理由から聞きたいです。 「ここ(LAギャラクシー)が一番、気持ちが揺らいだからですね。揺らいだ......気持ちがときめいたから」 ── もう少し説明していただきたいのですが......。 「当時の選択肢としては、ヨーロッパでどこかのオファーを待ちつつ、それ以外のチャレンジをするのも考えていて。具体的には、中東か、日本か、はたまた違うどこか、ということになりますけど。 ただ、欧州のクラブからすれば、僕の年齢だとやっぱりプライオリティは高くないので、必然的にオファーが来るのは市場後半の8月までずれ込む。けれど、新チームでのプレシーズンのことを考えると、それは避けたくて。その前の年も、シャルケに決まるまで数日ソワソワしましたし、それももう嫌だなと。 あとは、今からサウサンプトンより上のレベルに行く可能性がないこともないけれど、それは相当厳しいだろう。そもそもある程度、オランダ、イングランド、イタリア、ドイツと、ヨーロッパで見るべきものは見た、やるべきことはやったんじゃないかと。 そう考えた時に、ベテランが中東に行くトレンドに乗るのも悪くないかな、とも考えた。だけどそうすると、今度は家族が大変だろうなと思ったりして。まぁこの年なると、僕のキャリアも大事なんだけど、家族の生活はもっと大事になってくるんですよね。そんなことを考えていた矢先、ここのオファーが来たので『これだ!』と思いました」