期待に応えられず…。今季ガッカリだった欧州日本人10人。環境、ライバル、ケガ…。様々な要因で苦しんだサムライたち
ヨーロッパ主要リーグの2023/24シーズンが終了した。各地で評価を高めた日本人選手がいる一方で、さまざまな理由から望んでいたような活躍ができず、周囲の期待に応えられなかった選手もいる。今回は、今季十分な働きができなかった日本人選手をピックアップして10人紹介する。※データは『transfermarkt』を参照。
FW:三笘薫 生年月日:1997年5月20日(27歳) 所属クラブ:ブライトン(イングランド) 2023/24リーグ戦成績:19試合3得点4アシスト ブライトンでプレーする三笘薫は、2022/23シーズンのプレミアリーグで7得点6アシストを記録して世界的にも評価を高めた。しかし、2023/24シーズンは、3得点4アシストと大きなインパクトを残せていない。 シーズン序盤は昨季の好調を持続し、第6節までに3得点3アシストを記録する見事なスタートを切った。しかし、12月に足首を痛めて離脱。AFCアジアカップカタール2023でサッカー日本代表として戦って戻ったあとで腰を痛めて再び離脱となり、そのままシーズンを終えた。 今季の不振の最大の要因がケガであることは間違いないが、得点とアシスト以外にも、多くのデータが昨季を下回っているのは気になるところだ。データサイト『Sofa Score』によると、決定機演出や得点・アシストの期待値でも昨季と比べて物足りない数字となっており、全体的なパフォーマンスもインパクトが薄れた印象は否定できない。 三笘は今季のプレミアリーグ第2節・ウォルバーハンプトン戦で決めたゴールがリーグのシーズンのベストゴール候補にノミネートされるほど絶賛された。来季は本来のコンディションを取り戻し、再び世界屈指のDFたちを抜き去る姿をみせてほしい。
FW:上田綺世 生年月日:1998年8月28日(25歳) 所属クラブ:フェイエノールト(オランダ) 2023/24リーグ戦成績:26試合5得点2アシスト 上田綺世は、昨年夏にセルクル・ブルージュからフェイエノールトへ移籍した。オランダ名門クラブでの1年目は、リーグ戦で5得点2アシストという成績に終わっている。 上田が苦しんだ最大の理由は、チーム内競争だ。メキシコ代表のサンティアゴ・ヒメネスがリーグ戦30試合出場で23得点6アシストというエースにふさわしい活躍を続けたため、上田はベンチスタートが多く、なかなか出番が回ってこなかったというのが実際のところだ。 上田はシーズン終盤に存在感を示し、リーグ戦ラスト4試合で3得点2アシストを記録。ヒメネスが欠場した影響で先発の機会が与えられると、しっかりと結果を残せることを証明したが、クラブ歴代2位の移籍金で加入したことを考えると、満足いく成績でないことは確かだ。 上田は、AFCアジアカップカタール2023でサッカー日本代表のエースとしての地位を確立したと言えるだろう。今季はクラブ内のライバルが強力だったという理由があるとしても、代表のエースには、常にレギュラーとして活躍していてほしいものだ。本人ももう少し得点を重ねられると考えていたのではないだろうか。