「あなたの貯蓄総額はいくらですか?」FPが教える、貯蓄総額の把握方法
「あなたの貯蓄総額はいくらですか?」…そう聞かれたときに、即答できますか? もちろん防犯面も考えると、堂々と口にするのは絶対に避けたいですが、現実的なところでは「いくらだっけ…」と、わからない人も多いかとおもいます。 【画像】お一人さま40代の理想の家計簿、年収500万円で老後資金や月の貯蓄はいくらを目指す? 今回は、「貯蓄総額」の把握方法についてアドバイスをお届けします。
今後の人生を生きていくうえで、必要なこと
物価が上がったり、税金や社会保険の負担感が増したりと、「この先どうなるんだろう…」と先行き不透明な時代。とはいえ、いつの時代も先のことは誰にもわからないもの。専門家でも、将来の確実な予想はできません。予想できない将来に不安を感じたら、まずは「わかること」から把握することが大切です。 「わかること」の一つに、自分の「貯蓄総額」が挙げられます。「貯蓄総額」は、「わかること」、というよりも、むしろ「自分にしかわからないこと」といってもいいでしょう。 自分の貯蓄額がどれくらいかがわかれば、今後どう動くべきかが見えてきます。将来に対しての不安な気持ちが、少しすっきりするはずです。ぜひ、この機会に確認しましょう!
預貯金のほか、投資性商品や貯蓄型保険なども調べよう
「貯蓄」という言葉にはさまざまな捉え方があるのですが、ここでは、預貯金だけでなく、投資性商品など、すべての資産について指します。大まかに確認したい「貯蓄」は、以下の通りです。 ●預貯金 銀行口座にどれくらいあるか、確認しましょう。持っている銀行口座を一つずつ確認して、残高がいくらあるかをチェックします。「昔アルバイトをしたときにつくった口座に数千円残っていた」なんてことがあるかもしれません。ぜひ、すべての口座を洗い出しましょう。何年も使っていない銀行口座が見つかって、今後も使う予定がなければ整理するのも手です。 参考記事:「使わない銀行口座」を持ち続けることはリスクになることも。使わなくなった銀行口座を解約してみた ●投資性商品(投資信託や株、債券など) 投資信託や株などの投資性商品は、増えたり減ったりしますが、ある時点での評価額をチェックしてみましょう。証券会社の口座が一つであれば、「保有資産評価」などの項目でまとめて確認ができます。 複数の証券会社の口座を持っていれば、それぞれチェックします。個人向け国債など、債券を保有している場合も、金額を確認しましょう。 ●貯蓄型保険 資産として忘れがちなのが、貯蓄型保険です。加入している保険のうち、掛け捨てではなく、貯蓄型のものはありませんか? 貯蓄型の保険であれば、それも資産の一つです。もし今、中途解約をした場合にいくらになるでしょうか。わからなければ、保険会社に確認しましょう。 ●iDeCoや企業型確定拠出年金 iDeCoや企業型確定拠出年金は、原則として60歳になるまで現金化できません。 59歳以下の方は今すぐには使えないお金ではありますが、資産として持っていることに変わりはありませんので、現在の評価額を把握しておきましょう。 上記の預貯金、投資性商品、貯蓄型保険とは別の項目で記載するのがおすすめです。また、個人事業主の方で、小規模企業共済に加入している場合は、現在の積立総額を確認しましょう。 ●(もしあれば)不動産 マイホームがある場合、また不動産投資をしている場合は、それも資産の一つです。すぐに現金化するのは現実的ではありませんが、いくらくらいかは把握しておきましょう。仮に、今売りに出した場合はいくらかを確認して、ローン残高があれば、それを差し引きます。 金融資産とは異なるタイプですので、上記の「預貯金・投資性商品・貯蓄型保険」や「iDeCoや企業型確定拠出年金」とは、別として記載するのがおすすめです。また、実際に売却する場合は、諸経費がかかりますので、あくまでも参考値としておきます。