健康保険証からマイナ保険証に切り替えるメリット…従来の保険証は、いつまで使える?
教えて!ヨミドック
病気や健康の疑問に、読売新聞の医療サイトのキャラクター、ヨミドックが答えます。今回のテーマは「マイナ保険証」です。 【図解】オンライン診療が向いている症状と向かない症状
Q 12月2日から健康保険証が使えなくなったと聞いた。大変だ。 ヨミドック 健康保険証は、2日から新たに発行されなくなりましたが、引き続き使用は可能です。
Q 健康保険証が廃止になると思っていた。 ヨ 国はそう説明してきましたが、最長で1年後の2025年12月1日まで使えるようになりました。加入する医療保険によっては期限がさらに早まります。マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」に切り替わるためです。 Q 期限後はどうなるの? ヨ 期限を迎える前に、企業の健康保険組合などの保険運営者からマイナ保険証を持たない人に「資格確認書」が送られます。主に名刺大のカードで、これを見せれば医療機関を受診できます。 Q 健康保険証や資格確認書があれば、状況は変わらないのでは? ヨ 医療機関や薬局の窓口での手続きは大きく変わりませんが、医師はマイナ保険証で患者が過去に使った薬や受けた特定健診(メタボ健診)の情報を確認できます。 Q そうなんだ。 ヨ 例えば、診察時に糖尿病治療薬の使用歴がある患者の糖尿病網膜症の発症を疑ったり、ぜんそくの持病がある人に使ってはならない薬の処方を避けられたりする利点があります。患者はこれまで以上に病気や治療法に関する説明を受けやすくなることが期待できます。医療費が高額になった場合の支払い免除手続きも簡単になります。
Q マイナ保険証を使おうかな。 ヨ 市区町村で交付されたマイナカードを医療機関に持参すれば、カードリーダーの画面操作でマイナ保険証として使えるようになります。国のまとめでは24年10月時点で6割強の人がマイナ保険証を持っています。カードの電子証明書の期限は5年なので注意しましょう。 Q 紛失が心配だ。 ヨ マイナカードのICチップには医療や年金の情報は入っていませんし、医療機関では、顔認証や暗証番号などで本人確認をします。万が一、他人の手に渡っても悪用するのは難しいでしょう。 (米山粛彦/取材協力=厚生労働省医療介護連携政策課、大塚宏之・タワーリバーク眼科院長)