双日が国内投入…韓国・自動車大手が開発する「EVバン」の全容
双日は24日、韓国自動車大手の起亜が開発中の電気自動車(EV)のバンについて、国内販売の総代理店契約を同社と締結したと発表した。座席レイアウトや荷室の形状などを用途に応じ設定可能で、都市部の荷物配送から私用に至るまで幅広く対応できる車種を展開する。2026年春頃から全国で販売開始を予定する。中国・比亜迪(BYD)やドイツBMWなど海外自動車ブランドを国内に供給する双日の販売力も生かしながら、ニーズが広がるEVの需要を取り込む。 双日は起亜のEVバンシリーズ「プラットフォーム・ビヨンド・ビークル」(PBV)を国内で展開する。中型車種「PV5」を26年頃から販売し、順次、他のモデルを投入する。 独自のプラットフォーム(基盤)を採用したPBVは、ドアの種類やバッテリー容量を利用者が選択できる。想定する荷物の大きさや走行距離などに応じてカスタマイズし、利便性を高められる。 韓国の現代自動車傘下の起亜は、自動車の世界販売台数が年間約310万台と同国第2位の規模がある。1月に米国で開催された世界最大のテクノロジー展示会「CES」でPBVのコンセプトと世界展開を発表していた。 双日は国内外で海外ブランドを軸にした自動車販売を手がけており、主に国内メーカーの商品を扱う他の商社とは一線を画す戦略を講じている。国内では17年にBMWの正規ディーラー事業を開始したほか、23年には比較的安価な小型EVが人気のBYDとの間でも同事業の契約を締結した。海外ブランドの販売実績やマーケティング力などを生かし、起亜の新型EVの拡販を狙う。