2024年は飲食店の倒産が過去最多ペースを記録、万が一倒産したらどうすべきか?
3. 飲食店が倒産したら、店舗には行けなくなってしまうのか?
飲食店が倒産した後は、そのまま廃業するパターンと、営業を続けるパターンの2通りに分かれます。 収益性を回復できる見込みがない場合は、倒産後にそのまま廃業するケースが多いと考えられます。この場合、店舗自体が閉まってしまいます。 他方で、倒産した後も、飲食店として営業を継続することは可能です。 倒産事例の大半を占める破産手続きでは、財産を処分した上で債権者に配当し、残った債務を免除します。 破産をしても、飲食店としての営業を禁止されるわけではなく、営業に不可欠な財産などは処分されません。 店舗物件の賃貸人が同意すれば、同じ場所で営業を継続することもできます。賃料の未払いがあると退去を迫られるかもしれませんが、別の場所で物件を借りて営業を再開することは可能です。 通っていた飲食店が倒産しても、その店舗が閉まってしまうかどうかはケースバイケースです。 仮に一時的に閉店したとしても、間もなく営業を再開する可能性もあるので、気になる店舗については情報収集を試みましょう。 取材・文/阿部由羅(弁護士) ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。 https://abeyura.com/ https://twitter.com/abeyuralaw
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